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米、東欧に3000人派兵 ウクライナ巡りロシア抑止へ

[ワシントン/モスクワ/ベルリン 2日 ロイター] - 米政府は2日、緊迫化するウクライナ情勢を踏まえ、数日中に3000人規模の米軍部隊を北大西洋条約機構(NATO)のポーランドやルーマニアなどに派遣すると発表した。ロシアによるウクライナ再侵攻に備え、東欧での米軍を増強する。

米国防省は、バイデン大統領が派兵を承認したと確認。米ノースカロライナ州から1700人の部隊がポーランド、300人がドイツにそれぞれ派遣され、ドイツに駐留する米部隊約1000人がルーマニアに配備される。

ツイッター上のメディア報道によると、バイデン米大統領は東欧への派兵について、ロシアのプーチン大統領に伝えてきたことと整合的だと述べた。「プーチン氏が攻撃的に行動する限り、NATO同盟国や東欧が、米国が共にいるとの安心感を得られるよう確実に図る」と述べた。

国防総省のカービー報道官は「ロシアのプーチン大統領、そして世界に向け、NATOが米国および同盟国に重要であるという強いシグナルを送ることが肝要」と言明。「必要とならないことを望むが、必要とあらばわれわれはNATOの同盟国を守る用意を整えると明確にする」と述べた。

国防総省によると、新たな軍派遣は先に派兵待機とした8500人に追加して実施される。カービー報道官は今回発表された以上の増派の可能性も排除しないという考えを示した。

国防総省の報道官は先週、必要に応じて極めて短時間で欧州に派遣できるよう、米軍は兵士約8500人を派兵待機としたと発表していた。

カービー報道官はまた、ロシアによる軍増強に改めて警鐘を鳴らしつつも、プーチン大統領が外交的な解決を選ぶことを望むとし、「われわれは依然として、プーチン大統領がウクライナ再侵攻を決定したとは確信していない」と語った。

NATOのストルテンベルグ事務総長は米国が東欧の軍増強を決めたことについて、「米国のコミットメントを示す強力なシグナル」と歓迎した。

<対話は平行線>

西側諸国とロシアは外交的解決に向け協議を続けているが、ウクライナのNATO加盟を認めないなどのロシア側の要求を欧米が拒否し、ロシアも要求の取り下げを拒絶しているため、対話は平行線をたどっている。

マクロン仏大統領は間もなく、バイデン氏とウクライナ危機について協議すると表明。ロシアを訪れてプーチン大統領と会談する可能性もあるとした。ドイツのショルツ首相は2日、近くロシアの首都モスクワでプーチン大統領と会談すると明らかにした。詳しい日程は不明。

2月2日、バイデン米大統領は緊迫化するウクライナ情勢を踏まえ、数日中に3000人規模の米軍部隊を東欧に派遣することを承認したことが分かった。米政府高官3人が明らかにした。米国防総省が2日にも正式発表する見通し。写真は2月1日、記者会見するバイデン大統領(2022年 ロイター/Leah Millis)

ロシア大統領府(クレムリン)は、プーチン氏が2日のジョンソン英首相との電話会談で、NATOがロシアの安全保障上の懸念に適切に対処していないと訴えたと明らかにした。

英首相府の声明によると、ジョンソン首相はプーチン氏に対し、ロシアによるウクライナ侵攻は「悲劇的な誤算になる」と強調。両首脳は「対話の精神」を適用することで見解が一致したという。

ジョンソン氏は1日、プーチン大統領は欧州における冷戦後の安全保障体制を塗り替えるために、ウクライナに銃を突きつけていると述べていた。

これを受け、ロシアのペスコフ大統領報道官は電話会談に先立ち、「ロシアおよびプーチン大統領は完全に困惑している人間ともコミュニケーションを取ることにオープン」と述べ、ジョンソン首相をやゆした。

英ロシア首脳会談は1月31日予定されていたものの、新型コロナのロックダウン(都市封鎖)中の官邸パーティー疑惑を巡り、議会から説明を求められる中、ジョンソン首相が延期した。

ロシア外務省の報道官はまたブログへの投稿で、トラス英外相が地理の知識に欠けていると批判。「世界は英政治家の愚かさと無知からの救いが必要だ」とした。

プーチン大統領は1日、西側諸国がロシアをウクライナを巡る戦争へ誘導するためのシナリオを意図的に作り、ウクライナのNATO加盟の可能性を含め、ロシアの安全保障上の懸念を無視しているとの批判を展開した。

<米国の回答>

ロシアはNATOの東方不拡大に加え、冷戦終結後にNATOに加盟した東欧諸国に配備された部隊を撤収するよう要求している。

スペイン紙パイスはロシアの要求に対する米国の回答文書を入手したとして内容を報じた。米側は、双方がウクライナへの攻撃用ミサイルあるいは部隊の配備を控えるという合意に向けた協議を提案したという。

報道によると、米政府はまた、ポーランドやルーマニアに巡航ミサイルを配備していないと確証を与えたり、空域や海域での危険事態発生を防ぐための措置を協議する可能性がある。

米国務省のプライス報道官は「これらの文書が本物ではないと示すものは何も確認していない」と述べ、報道内容を否定しなかった。

「われわれはさらなる外交対話への提案を伝えた。何らかの成果を出すには、誠意ある対話が必要になる」と語った。

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