[10日 ロイター] - アジア通貨は、米長期金利の低下を背景に総じて小幅高。 ただ、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げで、今後も圧力に見舞われる可能性が高 いとみられている。 アジア通貨ではタイバーツが上昇率トップで、0.5%高の1ドル=32. 860バーツ。アナリストは、タイの金利が2011年以降引き上げられておらず、近く 利上げ局面に入ると指摘している。 タイ中銀は来月14日に会合を開く。先月、据え置きを決定した際には理事会の票が 割れた。 フィリピンペソは小動き。8月の貿易統計を受けて下落する場面もあった。8 月の貿易統計は、5カ月連続で赤字が30億ドルを上回った。 ペソは今年8%近く下落している。 台湾の金融市場は祝日のため休場。 人民元は0.1%高の1ドル=6.916元。 ロイター為替予測調査によると、中国人民元は今後1年でドルに対する最近の下落分 の一部を取り戻す見通しだ。米中貿易摩擦や新興国資産への売りを巡るリスクが後退する とみられている。 みずほ銀行の為替ストラテジスト、Wei Liang Chang氏によると、中国人民銀行(中 央銀行)は、過度な通貨安を容認して資本流出を招くことは避けたいと考えており、バラ ンスの取れたアプローチをとる見通し。 国際通貨基金(IMF)は、米中貿易戦争を理由に中国の2019年の経済成長率予 測を6.4%から6.2%に修正した。 インドルピーは0.4%高の1ドル=74.098ルピー。前日は最安値に下 落していた。 インドでは12月の利上げと来年の追加利上げが予想されているが、ルピーは今後1 年間、最安値付近で推移するとの見方が多い。 今年相次ぐ州選挙や来年5月までに実施される総選挙に注目が集まる見通し。 0547GMT(日本時間午後2時47分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場 は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前 日NY市場引け値。 Change on the day at 0547 GMT Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 112.980 112.94 -0.04 Sing dlr 1.380 1.3819 +0.17 Korean won 1132.400 1132.7 +0.03 Baht 32.860 33.03 +0.52 Peso 54.150 54.15 +0.00 Rupiah 15200.000 15225 +0.16 Rupee 74.098 74.39 +0.39 Ringgit 4.150 4.155 +0.12 Yuan 6.916 6.9260 +0.14 Change so far in 2018 Currency Latest bid End 2017 Pct Move Japan yen 112.980 112.67 -0.27 Sing dlr 1.380 1.3373 -3.07 Taiwan dlr 30.968 29.848 -3.62 Korean won 1132.400 1070.50 -5.47 Baht 32.860 32.58 -0.85 Peso 54.150 49.977 -7.71 Rupiah 15200.000 13565 -10.76 Rupee 74.098 63.87 -13.80 Ringgit 4.150 4.0440 -2.55 Yuan 6.916 6.5069 -5.92 (覧ください)