[11日 ロイター] - アジア通貨は総じて軟調。韓国ウォンが下げを 主導している。米中貿易協議を巡る情報が錯そうしており、投資家のリスク選好度が低下 している。 ウォンは一時0.4%下落。今年の下落率はアジア通貨で最大となっている。韓国は ハイテク輸出への依存度が高く、米中貿易協議の行方に国内経済が敏感に反応する。 トランプ米大統領は8日、対中関税の撤回で合意していないと発言。9日には、中国 との通商協議は「とてもうまく」進んでいると述べる一方、米国にとり適切な内容である 場合のみ合意を受け入れるとの考えを示した。 中国人民元は小幅安。中国の10月の生産者物価指数(PPI)は前年比 1.6%低下と、2016年7月以来の大幅なマイナスだった。国内製造業が需要減と米 中貿易摩擦の影響に苦しむなか、政府が景気刺激策を続ける可能性が高まっている。[nL3 N27Q02E] マレーシアリンギは0.2%安。マレーシア統計局が発表した9月の鉱工業 生産指数は前年比1.7%上昇した。上昇率は前月の1.9%から鈍化し、ロイターがま とめたエコノミスト予想(1.9%)を下回った。 インドネシアルピアは1ドル=1万4040ルピアに小幅下落。 インドネシア中央銀行のワルジヨ総裁は11日、通貨ルピアの対ドル平均相場は今年 が1ドル=1万4000─1万4400ルピア、来年は1万3900─1万4300ルピ ア前後になると予想した。中銀の政策ツールは全て、インフレ率や為替相場の安定の維持 を通じて経済成長を支えるはずだとも語った。 フィリピンペソ、シンガポールドル、インドルピーは小幅安。 ルピーは前週末0.5%下落した。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サー ビスが、インドの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことが背景 。同社は、インドの経済成長率が歴史的な低水準にとどまるリスクが高まっていると指摘 した。 0559GMT(日本時間午後2時59分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場 は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前 日NY市場引け値。 Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 109.010 109.27 +0.24 Sing dlr 1.361 1.3589 -0.14 Taiwan dlr 30.415 30.412 -0.01 Korean won 1161.000 1157.5 -0.30 Baht 30.330 30.37 +0.13 Peso 50.650 50.56 -0.18 Rupiah 14040.000 14010 -0.21 Rupee 71.358 71.29 -0.09 Ringgit 4.140 4.131 -0.22 Yuan 7.000 6.9954 -0.06 Change so far in 2019 Currency Latest bid End 2018 Pct Move Japan yen 109.010 109.56 +0.50 Sing dlr 1.361 1.3627 +0.14 Taiwan dlr 30.415 30.733 +1.05 Korean won 1161.000 1115.70 -3.90 Baht 30.330 32.55 +7.32 Peso 50.650 52.47 +3.59 Rupiah 14040.000 14375 +2.39 Rupee 71.358 69.77 -2.22 Ringgit 4.140 4.1300 -0.24 Yuan 7.000 6.8730 -1.81 (覧ください)