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コラム

コラム:貿易戦争に苦慮する中国、近く米国に反転攻勢も

[香港 3日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米中貿易戦争で中国が近く反転攻勢をかける可能性がある。中国商務省は31日、中国企業の利益を損ねる「信頼できない」外国企業や団体、個人のリストを作成する方針を発表した。

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中国側は貿易戦争をなるべくエスカレートさせずに米国からの攻撃に対応しようとしており、米国に何度も警鐘を鳴らしてきた。今回の発表もそうした警鐘の1つだ。だが、中国側は対応に苦慮し始めている。米宅配大手フェデックスFDX.Nの調査を進める方針を表明したことで、一段とリスクが高まった。

今回の商務省の発表については、今後どのような展開になるか先行きは不明だが、中国版「エンティティー・リスト」を通じて、米国による華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]への制裁に対抗する狙いがあるとみられる。

中国政府は、政策報告書の公表や週末の記者会見を通じて、自国の貿易スタンスを改めて説明するという異例の手段にも出た。交渉の行き詰まりの原因は米国側にあると批判する一方で、協力と交渉継続の用意があると表明した。

一連の措置のタイミングが重なったのは偶然かもしれないが、中国側の苦境ははっきり見て取れる。これまでの中国側のアプローチは、ゲーム理論の教科書に沿ったものだったように思える。首尾一貫性を重視し、米国の措置と釣り合いのとれた報復措置を打ち出す。貿易戦争のエスカレートを避けながら、米国からの攻撃に応酬するという形だった。

ところが、ファーウェイに対する制裁はあまりにも激しく、中国側は適切な報復措置を見いだせずにいるようだ。中国としてはファーウェイに対する制裁を解除し、他の中国企業も保護したいが、20カ国・地域(G20)首脳会議を今月に控えていることもあり、事態のエスカレートは避けたい。

中国が出した結論はこうだ。レアアースの輸出規制などで米国を威嚇する一方で、全面対決は望まない姿勢を表明する――。だが、こうしたバランスの取れた対応は、時間が経つにつれ、問題に見舞われる。行動を伴わない威嚇は、すぐに意味を持たなくなるからだ。

フェデックスに対する調査が緊張を浮き彫りにしている。ファーウェイによると、同社のアジア拠点に宛てた小包2つが米国に転送された。中国政府はフェデックスが顧客の権利を侵害した疑いがあるとして調査しているが、フェデックスは誤配だったと主張している。

この問題では、正当な苦情を貿易戦争から切り離すことが難しくなってきている。中国側が反撃に出れば、これまでにないほど厳しいものになるだろう。

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