May 15, 2018 / 5:46 AM / 4 months ago

アングル:ドル調達コストが急低下、Tビル大量発行一服で

[ニューヨーク 14日 ロイター] - ドル資金調達コストの指標となる3カ月物ロンドン銀行間金利(LIBOR)USD3MFSR=は14日、2.33%に設定され、4月上旬以来の低水準となった。

 5月14日、ドル資金調達コストの指標となる3カ月物ロンドン銀行間金利(LIBOR)が2.33%に設定され、4月上旬以来の低水準に。2017年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

過去5営業日では4ベーシスポイント(bp)低下し、5日間の下落率としては2010年8月以降の約8年間で最大を記録した。米財務省短期証券(Tビル)の大量発行が一服したことが背景。

ここ数カ月にわたるドルLIBORの大幅な上昇の要因として、多数のアナリストや投資家は、Tビルの大量発行を挙げていた。

BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏はドル資金調達コストについて「Tビルの供給が減少したため低下した。供給が減り、投資家に資金が手渡されたのと同じ格好になった」と語った。

ドルLIBORは今年第1・四半期に60bp余り上昇した。上昇ペースは、翌日物インデックス・スワップ(OIS)など米連邦準備理事会(FRB)の政策金利に追随する他の短期金利の2倍に達した。

LIBOR─OISスプレッドは一時、09年以降で最大に拡大。金融市場の緊迫化を示す兆候として懸念する声が聞かれた一方、Tビルの大量発行が一段落すれば正常化し始めるとの主張もあった。実際、同スプレッドは過去1カ月間では約15bp縮小している。

米財務省は第1・四半期、所得税還付の資金確保などのため、Tビルの発行を増やした。これが実質的に市場から銀行を締め出し、銀行は資金調達の競争力を保つため借り入れ希望金利の引き上げを余儀なくされた。だが所得税還付の期限は過ぎ、財務省はここ数週間はTビルの発行を減らしている。

米財務省は3月に期間1カ月、3カ月、6カ月のTビルを合計1610億ドル規模で4週間連続発行したが、今週の入札は1350億ドルにとどまる見通しだ。

アナリストの話では、Tビルの供給が減少すれば、投資家はコマーシャルペーパー(CP)のほか、銀行や企業が発行する短期社債などの証券に振り向ける資金が多くなり、企業の借り入れコストは下がる。

もっともコーリ氏らは、年内にLIBORが再び上昇しかねないと警告する。昨年12月の大型減税と今年2月の歳出拡大措置で膨らむ財政赤字を手当てしなければならないからだ。

LIBORのボラティリティが高まるのと同時に、2021年以降のLIBORの段階的廃止を巡って市場に先行き不透明感も強まっている。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは14日、FRBなどの規制当局が推進する代替指標金利が市場に浸透するかどうかがはっきりしていない状況が、クレジット市場のマイナス要因になる恐れがあると説明した。

ムーディーズのシニア・バイスプレジデント、サイモン・エインズワース氏は「金融市場の参加者にとって重要な問題は、LIBORが廃止された場合にもはや『機能』しなくなると見込まれる契約を貸し手側が抱え込む事態だ」と述べた。

(Richard Leong記者)

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