October 24, 2018 / 7:26 AM / 23 days ago

焦点:米企業決算に影を落とす米中貿易戦争、増益率が鈍化

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国企業が楽してもうかる時期は過ぎ去ってしまったようだ。増益率は今年序盤に比べて鈍化し、足元では米中貿易摩擦の激化がキャタピラー(CAT.N)やフォード・モーター(F.N)といった大手企業に重圧を加え始めた現実が目の当りになっている。

 10月23日、米国企業が楽してもうかる時期は過ぎ去ってしまったようだ。写真はニューヨーク証券取引所(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

第3・四半期の企業利益の伸びはこれまでの集計で22%となお高いとはいえ、S&P総合500種構成銘柄の中で、アナリスト予想を超えた企業の数は第1・四半期の半分近くにとどまっていることが、リフィニティブのデータで分かる。

債券購入の魅力が高まっている金利上昇と相まって、企業業績の伸び悩みは投資家の心理を悪化させ、23日の世界的な株安につながった。

オッペンハイマーファンズの株式ストラテジスト、タリー・レガー氏は「貿易摩擦(の波紋)が米国に跳ね返ってきており、市場のファンダメンタルズに影響しつつある。これが原因でわれわれはドル高、原油高、金利上昇という逆風に見舞われている」と指摘した。

トランプ米大統領は、国内製造業を復活させようとして通商政策に力を注いできた。

ところが世界最大の建設機械メーカーであるキャタピラーは23日、政府が発動した鉄鋼輸入関税と貨物料金の上昇のために、第3・四半期に約4000万ドルのコストが発生したと発表し、株価は7.6%安で引けた。

CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストバル氏は「貿易摩擦が実際問題として企業利益を圧迫している。恐らく増益率のピークは既に過ぎてしまったのではないか」と話した。

<減税効果の反動>

昨年12月に米議会が承認した1兆5000億ドルの減税は、今年初めの企業利益を押し上げたほか、各企業による海外利益の本国還流を促した。しかし今やそうした減税効果は、次々に導入された輸入関税がもたらすコストで打ち消され続けている。

輸入関税をマイナス要因に挙げた企業の1つがスリーエム(3M)(MMM.N)だ。同社は第3・四半期売上高の予想に対する下振れ幅が2年ぶりの大きさを記録した上に、関税コストと中国経済の減速を理由に利益見通しを引き下げたため、株価は4.4%安で引けた。

24日に決算発表を予定しているフォードも9月下旬に、鉄鋼関税によって既に10億ドルの利益が損なわれたと表明していた。

リフィニティブのデータに基づくと、S&P総合500種銘柄の増益率は第1・四半期に26.6%に達した。第3・四半期も今のところ22.1%のペースだが、来年後半には9.0%に切り下がる見通し。減税効果の反動が顕現化するためだ。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ケート・ウェイン氏は、他の大手企業からも業績悪化見通しが出てくれば、株式市場の売りが加速しかねないと懸念する。

同氏は「今日もいくつかの企業利益が予想を大きく下回っており、それがしっかりした増益基調は続かないのではないかという投資家の懸念を招いている。これまで予想超えを達成してきた企業から、先々は従来ほど良好な状況にないとの声が聞こえてきてるだけに、なおさら心配だ」と述べた。

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