October 10, 2019 / 11:06 PM / 4 days ago

米経済は深刻な低迷回避へ、当面金利据え置きが適切=クリーブランド地区連銀総裁

[クリーブランド 10日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は10日、同地の大学で講演し、通商問題や世界経済を巡るリスクがあるものの、米経済は深刻な落ち込みを回避できる可能性が高く、今後の見通しに「大きな変化」がないことから、追加利下げを行うべきでないとの考えを示した。

 10月10日、米クリーブランド地区連銀のメスター総裁(写真)は、通商問題や世界経済を巡るリスクがあるものの、米経済は深刻な落ち込みを回避できる可能性が高く、今後の見通しに大きな変化がないことから、追加利下げを行うべきでないとの考えを示した。2017年8月撮影(2019年 ロイター/Shannon Stapleton)

総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持っていないが、米連邦準備理事会(FRB)による7月と9月の利下げには反対とした上で、「当面」現行金利を維持することが適切だとの見方を表明。「昨年以降、より緩和的な政策が適切と考えるようになっている」と述べた。

ただ、景気の先行きに関してはおおむね強気で、イールドカーブの形状を介した債券市場からのシグナルをさほど懸念していないと表明。

世界経済の低迷や最近の米製造業部門の減速にも関わらず「指標は多くの分野で経済が引き続き好調であることを示している」と指摘。特に、低い失業率や賃金の伸び、底堅い個人消費に言及した。

「問題は、景気が底堅さを維持するかだ」とし、企業が設備投資や採用を控え、それが家計への打撃となることは容易に想像できると述べた。ただ、全てを考慮した上で、米経済はより深刻な落ち込みを回避できると引き続き考えているとし、経済は成長を続け、今後2年失業率は4%を下回る水準にとどまるとの見通しを示した。

FRB内では、インフレ率を2%目標に近づけるため追加利下げが必要だとの声もあるが、総裁は「労働市場が底堅い限りは、循環的インフレ率は堅調を維持し、総合インフレ率は段階的に」FRB目標に戻ると説明した。

総裁はまた、インタビューで、現在の状況は過去の景気悪化局面とは異なるとの見方を示した。過去のリセッション(景気後退)の引き金となったのが信用逼迫(ひっぱく)や資産バブルの崩壊、インフレ高進だったのに対し、今回は弱い企業景況感が根本的な原因になっていると指摘した。

「今回と同様の状況だった過去の局面では、米経済は底堅く推移した」と分析。現在の世界的な景気鈍化は、2014年前後に米景気が一時的に鈍化したが、リセッションは免れた際の状況に似ているとの認識を示した。

その上で、さらなる利下げは「弱い動きが広がるのを待ってから」行うのが望ましいとの考えを表明した。

今後の政策金利に関しては、総裁は年内は金利を据え置くべきだとする5人のFRB当局者の立場に近いと思われる。市場では年内に少なくともあと1回、25ベーシスポイント(bp)の利下げがあると見込まれている。

9月のFOMCでは、17人の政策当局者のうち7人が年内にあと1回利下げがあるとの見通しを示した。5人は金利据え置き、残り5人は年内に利上げが必要になるとの見方を示した。

*内容を追加しました。

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