April 9, 2019 / 7:01 AM / 3 months ago

焦点:次期国土安全保障トップ、トランプ氏の無謀な要求が重圧

[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米大統領は不法移民対策が進まないことに業を煮やし、移民対策を担当する国土安全保障省の長官をすげ替えた。次期トップはメキシコ国境からの移民流入阻止に向けて、合法的かどうか疑わしい対策を実行するよう求める大統領からの圧力にさらされそうだ。

4月8日、トランプ米大統領は不法移民対策が進まないことに業を煮やし、移民対策を担当する国土安全保障省の長官をすげ替えた。米テキサス州ペニタスのメキシコ国境付近で6日、亡命を求めて国境警備局に出頭した中米からの親子連れ(2019年 ロイター/Loren Elliott)

国土安全保障省はキルスティン・ニールセン長官が7日に辞任し、後任として米税関・国境警備局のケビン・マカリーナン局長が長官代行を務めることになった。マカリーナン氏はトランプ政権下で4人目の国土安全保障省長官となる。

メキシコとの国境から米国に流入して拘束された移民は3月に推定10万人と、10年ぶりの高水準を記録。当局は移民流入阻止のため大胆な政策を進めているが、大統領選で移民対策を主要テーマに掲げたトランプ氏は当局者への不満を強めている。

移民政策の専門家によると、トランプ氏は最近、米国の国内法や国際的な合意、裁判所の判決などに抵触したり、議会の承認が必要な政策を求めている。5日には議会に亡命制度の廃止などを要求した。

事情に詳しい議会関係者の話では、トランプ氏によるニールセン氏解任は、ニールセン氏が難民の扱いや恩赦などで法律を守ろうとしたことが理由の一端だと見方が議会の一部にあるという。

またニールセン氏に近い筋は、トランプ氏は側近で移民問題強硬派のスティーブン・ミラー大統領補佐官の進言を受けてニールセン氏を解任したと述べた。

ニールセン氏はコメント要請に応じなかった。

メキシコとの国境から米国に流入する移民の数はまもなく年間で最も多い時期を迎える。ただ、マカリーナン氏の対応策は今のところはっきりしない。

米連邦地裁は8日、メキシコから米国に不法に入国して難民申請をしている人々をメキシコ側に移送して待機させる制度について、効力を一時差し止める命令を下した。

ワシントンの民間シンクタンク「ミグレーション・ポリシー・インスティテュート」のサラ・ピアース氏は「トランプ氏の不法移民政策の多くは実際には法律に適っていない。私も多くの人と同様に何が起きるか戸惑っているし、ニールセン氏もそうだったかもしれない」と述べた。

ニールセン氏は、何千組もの親子の引き離しや難民申請者のメキシコ側での待機などを引き起こした厳しい不法移民対策を指揮してきた。いずれの政策についても裁判を起こされている。

オバマ前政権で米市民権・移民局の首席法律顧問を務めたスティーブン・レゴムスキ氏は「トランプ政権で国土安全保障省の長官に就けば、誰であっても政府の考え方に抵抗するのは非常に難しい」と述べ、マカリーナン氏がトランプ氏やミラー氏の掲げる政策を進める上で自由度はほとんどないとの見方を示した。

またオバマ前政権で移民・関税執行局(ICE)の局長代行だったジョン・サンドウェグ氏は、トランプ政権は他の政策を犠牲にして移民の流入阻止に重点を置いており、こうした進め方がニールセン氏の身動きを取れなくしただけでなく、マカリーナン氏にとっても壁になりそうだと指摘した。

(Yeganeh Torbati記者、Jeff Mason記者)

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