June 4, 2019 / 2:48 AM / 3 months ago

アングル:トランプ氏の票田も直撃、メキシコ関税が意味するもの

[31日 ロイター] - トランプ米大統領は、南部の国境を越えて流入する移民急増への対応として、メキシコからの輸入品すべてに関税を課すと表明した。最初は5%とし、移民の流入が止まるまで段階的に引き上げるとしている。同大統領の発言は、貿易摩擦が世界経済にダメージを与えることを懸念する投資家を揺さぶっている。

5月31日、トランプ米大統領は、南部の国境を越えて流入する移民急増への対応として、メキシコからの輸入品すべてに関税を課すと表明した。写真は米ニューメキシコ州の国境の壁。メキシコのシウダードフアレス側から5月撮影(2019年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)

<1日4500人が到着>

国境にやってくる移民は主に中米からで、1日平均4500人。国境警備の処理能力を超えている。この10年で最大規模の伸びを見せる中、米当局者によると、現在は8万人を拘束している。4月には2007年以降で最多となる9万9000人近くを拘束した。

移民の数がこの数カ月間着実に増加を続けているのは、特に中米からの子ども連れや家族連れの流入が増えているためだ。母国での暴力に怯える彼らの多くは国境で米当局に身を預け、亡命を申請する。

トランプ大統領がまずはツイッターで、その後に声明で発表した決定は、メキシコのロペスオブラドール大統領に正面から挑むものだった。メキシコ政府はちょうどこの日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の批准手続きを正式に始めたところで、トランプ氏の発表は寝耳に水だった。

メキシコは物品の貿易では米国最大の相手国であり、トランプ氏の決定は両国の経済関係に壊滅的な打撃をもたらすリスクを増大させる。米国との通商に大きく依存しているメキシコが、米国最大の貿易相手国となったのは、米中の貿易戦争が激化した結果だ。

<米農産物の輸出先>

メキシコへの関税は、新たな貿易戦争の戦端を開くものであり、もし実施されれば報復措置を招き、トランプ支持が多い米中西部の農業地帯、産業地帯を直撃することになる。

まずは6月10日に5%が課税され、メキシコが移民の緊急対策を講じなければ、25%へ向かって10月1日まで毎月引き上げられる。

米国に最も多くの農産物を供給しているのはメキシコだ。野菜やアボカドがその中心であり、米国はこの2品目だけで2018年に80億ドル(8650億円)分を輸入した。

米農務省によると、米国は同年、メキシコに190億ドル相当の農産物を輸出。米国の農産物にとって第2位の輸出先となっている。最大の輸出品はトウモロコシだ。

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