January 2, 2019 / 12:59 AM / 5 months ago

コラム:再び予測不能か、2019年の米政治で注目すべきポイント

[26日 ロイター] - 2018年の米政界は終盤に動きがあった。中間選挙は民主党が下院を制する一方、上院は共和党が過半数を維持。2016年の大統領選におけるロシア介入疑惑を巡って次々と事実が明らかになり、景気は息切れし始めた可能性がある。

 12月26日、2019年の米国政治は今年同様、予測不可能で重要な年になると予感させる。写真は18日、ホワイトハウスでのトランプ米大統領(2019年 ロイター/Jim Young)

そして、民主党には2020年の大統領選への出馬を考えている候補者がたくさんいる。

いずれも2019年が今年同様、予測不可能で重要な年になると予感させる。

来年の米国政治で注目すべきポイントをまとめた。

●トランプ大統領の弾劾と中間選挙後の議会

大統領弾劾手続きを踏まえると、トランプ氏は弾劾されるかもしれないが、辞職に追い込まれる可能性は非常に低い。

合衆国憲法によると、下院は過半数の賛成によって大統領を弾劾できる。下院は民主党が議席の過半数を握っており、弾劾は現実味のあるシナリオだ。

しかし上院で有罪の判決を得るには3分の2以上の賛成が必要で、民主党は党内の全議員に加えて共和党から20人の支持を獲得しなければならない計算だ。上院の共和党議員は引き続きトランプ氏を強く支持しており、モラー特別検察官が大量の共和党議員を寝返らせるほどの材料を見付けるのは難しいだろう。

トランプ氏が弾劾により職を追われる可能性が低いため、下院の弾劾はほぼ無意味だ。それだけでなくトランプ氏が上院であっさりと弾劾を回避すれば、政治的にはマイナスとなりかねない。

●下院民主党の政策課題

下院を制した民主党は急を要するいくつかの政治的課題に直面する。

党内の左派勢力は大統領の弾劾手続きを進めるよう圧力を掛けるだろうが、その場合でも形ばかりの勝利にしかならない。しかしあまりにも強く弾劾に動けば、議会は一般的な国民の生活よりも政局を重視していると受け取られ、有権者の離反を招く恐れがある。

民主党は下院で過半数の議席を握ったとはいえ、上院は共和党が多数派で大統領も共和党であるため、重要な法案を成立させることはできないだろう。

民主党としては医療へのアクセスの改善や教育費負担の軽減など目を引く案件で法制化を目指すのが最良の戦略だ。いずれの法案も成立しないだろうが、民主党は有権者の支持を維持し、2020年の大統領選に向けて争点を示すことができる。

●2020年大統領選

2016年の大統領選でヒラリー・クリントン氏が敗北してからというもの、民主党は候補者の幅が広がり続けている。

ジョー・バイデン氏やバーニー・サンダース氏、さらには当のヒラリー・クリントン氏まで、大統領選でお馴染みの顔ぶれに加えて、州知事経験者や現職の州知事、上院議員、さらには政界以外から富豪のトム・ステイヤー氏などの名前が取り沙汰されている。民主党は有力党員から大統領候補を目指しそうもない人物のリストを作る方が易しく見えるときさえある。

来年は候補者リストが短くなるだろう。来年末までに強力な候補1人に絞り込むことは難しそうだが、それでも候補の数は現在の20─30人から12─18人に減るだろう。

一方、共和党の事情は異なる。トランプ氏は度重なるスキャンダルで次期大統領候補としての魅力が薄れているものの、共和党からトランプ氏以外のだれかが候補に指名されることはないだろう。

●米国経済

来年と20年は経済情勢が政治に大きく影響しそうだ。経済の好調は共和党にとって救いとなり、共和党は今年の中間選挙で大敗北を喫せずに済んだ。来年も景気が好調を保ち、成長を続ければ、共和党がトランプ氏を攻撃することはないだろう。

しかし景気が大幅に悪化すれば、国民だけでなくトランプ氏にとっても悲惨なことになる。

Slideshow (2 Images)

ロシア疑惑などのスキャンダルが続いて容易に無視できないようになると、議会共和党はトランプ氏が足かせで、守る理由はないと考えるかもしれない。景気の悪化により、上院での弾劾に向けた公聴会の開催や共和党内からトランプ氏に大統領候補予備選で挑戦する人物が出てくる可能性がある。

*筆者はコロンビア大学政治学科で教鞭を執る研究者です。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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