[ワシントン 19日 ロイター] - 米上院で19日遅く、投票権擁護に向けた2件の取り組みが相次いで頓挫した。11月の中間選挙を控え、バイデン政権にとって打撃となる。
上院共和党は、投票権擁護法案の通過に向けた民主党の試みをフィリバスター(議事妨害)を利用して阻止。上院(定数100)ではフィリバスターを終わらせて採決に進むためには少なくとも60票の賛成が必要。民主、共和両党の議席は50ずつで拮抗している。
その後、上院民主党トップのシューマー院内総務はすぐさま、60票の基準を50票に引き下げるという、フィリバスター規則の改正に動き出した。しかし、この規則改正に反対したのは、共和党ではなく、シューマー氏の所属する民主党の保守派、ジョー・マンチン議員とキルステン・シネマ議員だった。
焦点は、はるかに限定的な選挙改革を成立させようとする初期段階の超党派的な取り組みに移った。共和党のミット・ロムニー上院議員は記者団に対し、21日に上院議員グループが会合を開き、超党派の取り組み開始へ協議する予定だと明らかにした。
<バイデン氏「闘いやめず」>
一方、バイデン大統領は、上院が投票権法案を進めることができなかったことに深く失望していると表明。各州で投票権を抑圧し、破壊しようとする共和党の動きと闘い続けると宣言した。
「私の政権は、われわれの民主主義の核心である投票権が何としても守られるよう、決して闘いをやめない」とした。
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