January 23, 2018 / 4:19 AM / a month ago

コラム:見た目より高い米政府機関閉鎖の「コスト」

Christopher Beddor

[ワシントン 22日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米政府機関の一部閉鎖は22日、解除されることになったが、そのコストは高くつきそうだ。経済と金融市場には小幅な影響しかないものの、米国民の負担や政治的な分断が増大する恐れがあり、米政府の機能不全を長引かせかねない危険な手段でもある。

与党共和党と野党民主党は、対立していた移民政策で妥協点を見いだし、2月8日までの連邦政府の支出を手当てするつなぎ予算を可決した。

閉鎖そのものによる経済的な影響はわずかだ。ゴールドマンサックスは、1週間の閉鎖につき、第1・四半期の国内総生産(GDP)成長率への打撃は0.2%ポイント程度にとどまり、しかもその次の四半期では取り戻せるだろうと予測する。一方で、金融市場はほとんど反応しなかった。レイモンド・ジェームズ&アソシエーツ社によると、政府機関閉鎖は過去18回行われたが、SP500種総合株価指数への影響はほぼ皆無だったからだ。

だが、閉鎖そのものは納税者に現実的な痛みをもたらす。たとえば2013年の閉鎖時は約85万人の連邦政府職員が16日間に及ぶ一時帰休を余儀なくされたが、その後計25億ドルに上る休業手当てを受け取っている。米国立公園局は人気の観光名所を閉鎖しなければならず、約700万ドルの収入を得る機会を失った。政府機関は請負業者に対し、支払いが遅れたために発生する金利も支払わなければならない。閉鎖を準備するだけでも、連邦職員の勤務時間を奪うことになる。

閉鎖によって政治的なつばぜり合いが激しさを増す恐れもある。トランプ大統領の再選を目指す選挙本部は先週末、不法移民による殺人を野党民主党が後押ししていると主張するインターネット広告を掲載。一方で、バーニー・サンダース議員やエリザベス・ウォーレン議員など2020年の大統領選出馬を目指す一部の民主党上院議員は、22日のつなぎ予算合意に反対した。

いずれにしても、つなぎ予算が切れる3週間後の2月8日までに予算案と移民問題を巡る深い溝が埋められなければ、再び政府機関閉鎖の悪夢がよみがえることになる。

●背景となるニュース

*米議会上下両院はつなぎ予算案をそれぞれ可決、20日に始まった政府機関の一部閉鎖は解除されることになった。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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