February 19, 2018 / 3:38 AM / 7 months ago

焦点:大統領選介入疑惑でロシア人起訴、米国人にも捜査波及か

[16日 ロイター] - 米司法省は16日、2016年米大統領選に不正介入した疑いで、連邦大陪審がロシア人13人とロシア企業3社を起訴したと発表した。一部の法律専門家は、これによってモラー特別検察官の捜査がさらに進み、ロシアの動きを支援した可能性がある米国人が今後訴追される道が敷かれたと話している。

 2月16日、米司法省は2016年米大統領選に不正介入した疑いで、連邦大陪審がロシア人13人とロシア企業3社を起訴したと発表した。写真はモラー特別検察官。ワシントンで2013年6月撮影(2018年 ロイター/Yuri Gripas)

ローゼンスタイン司法副長官は記者団に、選挙介入の企図を承知していた米国人はおらず、ロシア側は、同国が介入を狙っているとは認識していなかったトランプ陣営のメンバーに接触したと説明した。

ホワイトハウスは声明で、トランプ大統領が今回の起訴について説明を受け、モラー氏の捜査で陣営とロシアの「共謀」がなかったと一段とはっきりしたことを喜んでいると述べた。

ただ元連邦検事のパトリック・コッター氏は「当局は躍起になって米国人は訴追していないと表明しているが、もしわたしがロシアに協力していた米国人であれば、今も極めておびえた心境になっているだろう」と話した。

やはり連邦検事を務めたジョージ・ワシントン大学法科大学院のランドール・エリアソン教授は、米国の法律にいわゆる共謀(collusion)を犯罪とする規定はないが、同じ行為にはしばしば陰謀(conspiracy)の罪が適用される場合があると指摘する。

エリアソン氏は「共謀は潜在的に犯罪であるという事実は常に明白で、現在はさらにはっきりしている」と述べた。

起訴状は、ロシア側に米連邦選挙委員会などの機能を妨害する狙いがあり、偽名の銀行口座を開設したり、不法に入手した米国人のIDを使ってソーシャルメディアにトランプ氏支持の意見を投稿したなどと批判している。

法律専門家によると、これから米国人を陰謀罪で訴追するためには、モラー氏は、当該米国人がロシア側の選挙介入の企図を知った上で支援していたと証明しなければならない。

例えば、トランプ陣営を支持する活動に参加したある人々が、ロシアが自分たちを利用して投票行動に影響を与えようとしていると分かっていたなら、訴追される可能性がある。ハーバード大法科大学院教授で同じく元連邦検事のアレックス・ホワイティング氏は、米国人がロシアの直接的な介入を支援した場合も、訴追対象になり得るとの見方を示した。

ホワイティング氏は「もしトランプ陣営とロシア側が会談し、トランプ陣営側がロシアに具体的な行為を促したり、指示を与えるか、ロシアの選挙介入への側面支援を行っていたとすれば、共謀が成立するだろう」と説明した。

専門家の中には、今回の起訴がモラー氏の捜査拡大を意味するわけではないとの声も聞かれる。

ベーカー・ボッツの刑事事件弁護士ビル・ジェフレス氏は、モラー氏がトランプ陣営のメンバーがロシア側の意図を承知せずに対応したと明確に示したことの意義が大きいと強調。「もしロシアと共謀した米国人がいたという十分な証拠があれば、今回起訴されていただろう」と付け加えた。

それでもコッター氏は、起訴状の言い回しはさらに多くの関係者をこの先簡単に訴追対象に含めることができる内容で「捜査の網は狭まりつつある」とみている。

(Jan Wolfe記者)

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