[ワシントン 7日 ロイター] - 大阪市立大学などが加わる研究チームが、「海の掃除屋」と呼ばれる魚ホンソメワケベラに鏡を使った認識テストを行ったところ、鏡に映った自分の姿を認識できたと考えられる結果が出たという。オンライン科学誌「プロス・バイオロジー」に論文が掲載された。
このテストは、動物の自己認識能力を測定するため1970年に考案されたもの。寄生虫に似た茶色の印を、鏡でしか見えない体の部位に付けると、鏡を見た後で硬い場所にこの部位をこすり付けて印を落とそうとしたという。
しかし、鏡を見せなかった際にはこうした行動は見られず、鏡に映っているのが自分だと魚が理解していることを示唆していると研究者らはみている。
同様のテストで、チンパンジー、ボノボ、ゴリラ、オランウータンなどの大型類人猿や、イルカ、シャチ、ゾウ、カササギ類が自己認識があると判断されている。人間では、生後18カ月前後でテストに合格する。