January 29, 2018 / 4:53 AM / 7 months ago

アングル:米株指数と恐怖指数が異例の同時上昇、不安反映か

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 投資家は通常、米株式市場が上昇すると安心するものだ。しかし米金融市場ではこのところ、S&P総合500種指数.SPXとVIX指数(恐怖指数)が同じ方向に動くという珍しい現象が起きており、米株上昇のペースが非常に速いことに対して投資家が逆に不安を感じている様子が読み取れる。

 1月26日、投資家は通常、米株式市場が上昇すると安心するものだ。しかし米金融市場ではこのところ、S&P総合500種指数とVIX指数(恐怖指数)が同じ方向に動くという珍しい現象が起きている。ニューヨーク証券取引所で撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

VIXはS&P500種を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出する。株価が下落すると投資家がオプションよるプロテクションを購入するため、VIXは上昇するのが普通だ。しかし今年のマーケットの動きは違っている。

S&P500は過去3週間に4.7%上昇したのに、VIXが2%以上も上昇。今月に入ってVIXとS&P500が同じ方向に動いたのは9回で、月間の同調回数がこれより多かったのは過去5年間で2回しかない。

ブラック・ピーク・キャピタルのスティーブン・アニストン社長は「S&P500は上昇しているが、ペースがあまりにも速いため、VIXも上昇した」と話す。

米国株はこの数カ月ほぼ一本調子で上がり、主要指数が最高値を更新。ボラティリティが高まる兆しは皆無だ。このため一部の投資家は株価は騰勢を失うと見込んで、S&P500種のコールオプション(買う権利)を売っていた。

アナリストによると、米株式市場が今年に入って急上昇して「メルトアップ(過熱的な相場上昇)」の様相を呈したことで、コールオプションの売り手が買い戻しを余儀なくされ、株価が上昇する中でVIXが押し上げられたという。

タイホン・キャピタルのボラティリティグループを率いるマット・トンプソン氏は「S&P500のオプションの需要の中心はプット(売る権利)からコールに動いた」と述べた。

オプション取引の分析を手掛けるトレード・アラートによると、今年の最初の4週間にS&P500のコールオプションの1日当たりの平均出来高は44%増加した。プットオプションの出来高はこの間に32%増えた。

ただトンプソン氏によると、コールオプション買いの一部は単に株価上昇による利益獲得を狙ったものである可能性もあるという。

アナリストからは、VIXの最近の動きは異例だが、将来の株式のリターンを考える上で大きな意味は持たないとの声も聞こえる。

マクロ・リスク・アドバイザーズのデリバティブ戦略部門ヘッド、プラビット・チンタワングバニチ氏は「いつかは株式市場の上昇に急ブレーキがかかり、ボラティリティも上昇に対する過剰な補正を受けて落ち着きを取り戻す」と話した。

(Saqib Iqbal Ahmed記者)

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