February 8, 2018 / 10:26 PM / 8 months ago

日米株価が再び全面安、調整局面入りか:識者はこうみる

[9日 ロイター] - 東京市場では9日、前日の米国株市場でダウ.DJI工業株30種が再び1000ドル超の急落となった流れを引き継いで、リスクオフの売りが先行。日経平均株価は一時700円超安となり、日米株が再び全面安の展開に。

 2月9日、東京市場では、前日の米国株市場でダウが再び1000ドル超の急落となった流れを引き継いで、リスクオフの売りが先行。日経平均株価は一時700円超安となり、日米株が再び全面安の展開に。写真は2日、ニューヨーク証券取引所にて(2018年 ロイター/Lucas Jackson)

市場関係者の見方は以下のとおり。

──関連コラム:市場の敵は市場自身、株価暴落の「教訓」

●日本株に割安感、GW前後に2万4000円回復も

<ニッセイ基礎研究所 チーフ株式ストラテジスト 井出真吾氏>

米国株の調整が続いている。VIX指数の低い期間が続き、株価がまだまだ上昇すると楽観視されていた。そうしたバブル的な地合いが、米金利の急上昇で崩れた。

──関連記事:米国株式市場は大幅続落、S&Pとダウは調整局面入り

米株は昨年大きく上昇し、予想株価収益率(PER)も一時18倍超に上昇した。トランプ政権の税制改革で企業業績が良くなることを織り込んだとしても、株価は高すぎる水準だった。短期的には世界中でマネーが同時に動くため、米株安となれば日本株も「とばっちり」を受けて下落しやすい。

もっとも、日経平均のPERは13倍付近にまで低下し、割安感が高まってきている。米国株が落ち着けば、日本株は持ち直すだろう。米国株のPERも、これまでの調整によって、おおむね許容範囲といえる16倍台に低下してきている。株価の落ち着きどころは近づいているとみることもできる。

もともと高すぎた水準から調整した米国株より、フェアバリューにありながらつれ安となった日本株の方が、底打ち後の反発力は大きくなる。北朝鮮を巡る地政学リスクや、米中間選挙の予備選挙で波乱がなければ、3月決算企業の来期増益基調を確認しながら、大型連休前後に改めて2万4000円に向かうのではないか。

●「引き締めタントラム」の可能性

<ウエルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュート(ノースカロライナ州)のグローバル・アセット・アロケーション戦略部門責任者、トレイシー・マクミリオン氏>

米国の債務は、まず減税で、続いて歳出拡大で、そして予想されるインフラ投資で拡大していく。経済成長は上向き、国内総生産(GDP)は増えるだろう。同時に、米連邦準備理事会(FRB)が金利を引き上げていく可能性がある。

 2月9日、東京市場では、前日の米国株市場でダウが再び1000ドル超の急落となった流れを引き継いで、リスクオフの売りが先行。日経平均株価は一時700円超安となり、日米株が再び全面安の展開に。写真は8日、NY証券取引所のトレーダー(2018年 ロイター/Brendan Mcdermid)

これはFRBだけではない。世界各国中銀は刺激策を引き揚げつつある。債券が市場に供給されれば、これらの供給すべてを吸収するに十分な需要はないのではないかとの懸念が出てくる。

長らくこうした事態になるのではないかと予想されてきた。これまでに(FRBの量的緩和縮小示唆を受けた)「テーパー・タントラム」を経験しているが、今回は「タイトニング(引き締め)・タントラム」である可能性がある。

●ファンダメンタルズ堅調だが一段安も

<エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ケイト・ウォーン氏>

短期的にボラティリティーの高い状況が続くとみている。日中の振れが非常に大きい。市場が落ち着き、見方が収れんしてくれば大きく反発する。

今後どうなるかは誰も確信が持てない。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は依然として前向きだ。経済成長は力強く、企業業績の伸びも堅調だ。こうした要因がやがて株価を押し上げていく。

だが短期的な動きを予想する上ではあまり役に立たない。ファンダメンタルズが広く着目され株価が上昇する前に一段の大幅下落があり得る。

●金利上昇のなか、事態は悪化の一方

<チャールズ・シュワブ(テキサス州オースティン)のトレーディング・デリバティブズ部門バイスプレジデント、ランディ・フレデリック氏>

現在の市場の状況は好ましいものではない。下落局面が終わったとは思えない。ここ最近の反発は買いを入れさせるためのわなだった。私自身はこれまで、2日続けてしっかりと上昇し、ボラティリティーが低下するまで待つようアドバイスしていた。さらなる下降とVIX指数の上昇があるのではないか。これは部分的に短期的なボラティリティー戦略と関係があるかもしれない。金利が上昇するなか、事態は悪化する一方だ。

●さらなる下落も想定内

<ロバート・W・ベアードの最高投資ストラテジスト、ブルース・ビットルズ氏>

米株が1月第1週から第3週にかけて大幅上昇した後、投資家は過度の楽観ムードにあった。投資が株式全体に行き渡り、流動性が問題となっていた。市場は外部のあらゆるショックに影響を受けやすい状態にあり、そのショックが金利上昇だった。

現在の状況は当面続くとみている。10%の株価調整は長年経験してこなかった。株価が10%以上下落しても驚きではない。その場合、そこからの上昇もあり得る。

*情報を更新しました。

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