February 7, 2018 / 12:53 AM / 4 months ago

日米で株価が急反発:識者はこうみる

[東京/ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株式市場は6日、再び値動きの荒い展開となり、大幅に反発して取引を終えた。前日は大幅安で、S&P総合500種とダウは1日の下落率が6年超ぶりの大きさとなっていた。

 1月7日、暴落した米国株が一旦下げ止まったことを支えに、東京市場でも日本株に買戻しが入った。写真はニューヨーク証券取引所(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

暴落した米国株が一旦下げ止まったことを支えに、東京市場でも7日、前日急落した日本株に買戻しが入り、日経平均の上げ幅が一時700円を超えた。市場関係者のコメントは以下の通り。

<クレディ・アグリコル銀行 外国為替部長 斎藤裕司氏>

これだけ大きく動いたので、株価が落ち着くには相応に時間がかかるだろう。来週以降、中国が旧正月(春節)の長期休暇に入り、市場参加者が少なくなることを考えれば、当面、為替も突発的な材料で大きく振れる可能性がある。

ただ、ドル/円は下値が堅くなってきた印象もある。黒田東彦日銀総裁が国会で「現時点で10年物国債の操作目標を若干であれ引き上げることは適切ではない」と述べ、年初から出ていた早期の金融政策の修正の思惑は払拭できた。

今回の株安では、円が買われると同時にドルも買われていた。円とドルが同様に買われるため、次にリスクオフの状態になっても、急転直下、ドルが107円を割り込んで105円を目指すといった展開にはならないだろう。逆に、リスクオンになってもドルが急上昇することはないとみており、今後数週間、ドルは109─110円を中心としたレンジ相場が続くかもしれない。

<大和証券 チーフグローバルストラテジスト 壁谷洋和氏>

米国株が大幅下落から反発したが、値動きが荒かっただけにまだ予断を許さない。しばらくは、様子見ムードが続きそうだ。

この先、金利動向が安定さえすれば、米国企業の業績好調を背景に値は持ち直していくだろう。「適温相場」がいずれ終了することはコンセンサスだが、その織り込みが急速に進み過ぎた。市場では、過剰ともいえる物価上昇シナリオが先週の米雇用統計発表後ににわかに強まったが、次第に修正されていくだろう。

米税制改革に対する期待感は、半分程度は織り込まれた可能性がある。各社の決算発表を通じ、業績へのインパクトが徐々に伝わってきている。ただ、まだインパクトの全体像がはっきりしたわけではなく、米国株の1株あたり純利益(EPS)の伸びの余地は残されている。

今回の相場乱調では、日本側の要因はなかった。日本株は、米金融市場の動向に振り回された格好だ。このため米株価が復調となれば、日本株も元の軌道に戻る。年末の日経平均は2万7000円との見方は、変える必要はないだろう。

<フェアラインパートナーズ 代表取締役 堀川秀樹氏>

米VIX指数.VIXが2015年8月以来の50乗せとなった。ボラティリティ―の低下に賭けていた投資家が非常に多かったことの表れであり、こうした投資家が踏み上げられている。その後VIXが下がったといっても30近辺だ。オプション市場の参加者からすれば、危険水域は20以上。完全に20を下回らない限りは油断できない。一段の株安を想定しておいた方がいい。

機関投資家としては自動的にリスク資産を減らす方向になりやすい。VIXの低下を見込んだポジションもかなり積み上がっており、まだ解消しきれていない。ボラティリティ―面での安心感が出ない限り、新規にポジションを積むのも厳しい。かつてのように米ダウが上値を追うような相場に戻るには時間が必要だ。

国内ではオプションSQ(特別清算指数)算出を控えている。(2月限日経平均オプションSQ値は)2万2750円の方向か、2万1500円の方向かと言われると、下方向での着地になるかもしれない。

コールオプション(買う権利)に関しては足元では前日にヘッジで売りすぎた買い戻しが入っているが、出来高からみて新規でコールを買っているという感じではない。プットオプション(売る権利)は、ヘッジで買った分を外していいのかどうか、投資家も半信半疑の段階にあるとみている。日経平均の2万円割れはなさそうだとの見方から、期先の3月限については2万円以下のプットで新規の売りが出ている感覚はあるが、オプション市場での警戒感は解けていない。

<TDアメリトレードの首席市場ストラテジスト、JJ・キナハン氏>

市場関係者は10%程度の調整について話題にしていたが、3営業日以内に起きるとは誰も思っていなかった。長い目で見れば今回の調整はおそらく市場にとって健全なものだろう。

ボラティリティー(の高い局面)が終わったとは思わない。こうした動きは落ち着くまでに3週間ほどかかることが多い。市場関係者はポートフォリオを見直し、資産を再配分する。ボラティリティーが急に落ち着くことはない。

<アライアンス・バーンスタイン(ニューヨーク)のシニアエコノミスト、エリック・ウィノグラード氏>

現在起きている株価調整は今の経済にとってさほど重要ではない。株価は年初来ではおおむね横ばいであり、より長期で見るとかなり高い水準にある。経済は底堅く、時間をかけて株式市場を支援するだろう。

それでも、2018年の株式市場がこれまでと同様のパフォーマンスを示すとは考えていない。先月の賃金上昇に反映されたようなインフレ圧力の高まりを受けて、金利は全般的に上昇するだろう。

金利上昇によって株式は高いバリュエーションを維持するのが難しくなるため、われわれは今年の株式市場におけるリターンの低下とボラティリティーの上昇を見込んでいる。

<ファースト・スタンダード・フィナンシャルの首席市場エコノミスト、ピーター・カルディロ氏>

きょうの市場は底値を探る典型的なパターンだ。下値を切り下げる動きが一巡するサインが見られ、底を打ったと考えている。

(急落前の水準へ)戻ると思われるが、すぐにというわけにはいかないだろう。しばらく時間がかかり、金利などの動きに大きく左右される。

*内容を追加しました。

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