February 8, 2018 / 6:14 AM / 3 months ago

焦点:米国株急落をどうみるか、強気派と弱気派の論点

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株が1月につけた過去最高値から急落したことで、今後の相場をめぐって強気派と弱気派の意見が入り乱れている。それぞれについて5つずつ論点をまとめた。

 2月7日、米国株が1月につけた過去最高値から急落したことで、今後の相場をめぐって強気派と弱気派の意見が入り乱れている。写真は7日撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

<強気派>

◎ファンダメンタルの強さ

労働市場と企業収益が堅調だ。1月は就業者数が大幅に伸び、失業率は4.1%と、過去17年間の最低水準に下がった。金融機関の予想によると、S&P総合500種株価指数.SPXを構成する企業の利益は今年18.4%伸びる見通しだ。

◎ようやく起こった調整

株価は1月に高値更新を繰り返していたため、投資家は、上昇が長引くと調整も厳しくなると不安を募らせていた。LPLファイナンシャルによると、S&P500種指数は先月末時点で、5%以上下落しない営業日が396日続き、過去最長となっていた。

バーチュ・ファイナンシャルのトレーダー、マシュー・チェスロック氏は今週「そろそろ少し調整が起こるころだった」と述べた。

◎政策期待

米税制改革法が成立したことで、インフラ投資拡大の法案についても可決できるとの楽観論が高まっている。成立すれば、建設関連株の直接的な上昇要因になるだけでなく、経済全体に刺激効果がもたらされそうだ。

◎金利はなお低い

長期金利と政策金利が上昇しているが、そもそも出発点が極端に低いと強気派は指摘している。

◎長期見通し

ストラテジストは年末の株価予想を変えておらず、年初に比べて小幅な上昇を見込んでいる。

<弱気派>

◎インフレ

インフレ率が急速に上昇し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを加速せざるを得なくなることが、最大の懸念材料だ。

◎ボラティリティの後遺症

相場は何カ月も落ち着いていたが、ここ数日でボラティリティが跳ね上がったことで、今後は投資家が以前より神経質になりそうだ。

グリーンウッド・キャピタルのウォルター・トッド最高投資責任者は「過去数日間に暴力的な打撃を受けたため、しばらく後遺症が残るだろう」と話す。

米国と北朝鮮関係の緊張や、トランプ米大統領のロシア疑惑、11月の米中間選挙で民主党が勢力を伸ばす可能性なども、リスクとして注視されている。

◎VIX関連商品の影響

株価急落をきっかけに、ボラティリティ・インデックス(VIX)に関連する金融商品の巻き戻しが大量に発生し、クレディ・スイスや野村証券が商品の取引停止を発表した。

グリーンウッド・キャピタルのトッド氏は「こうした取引が巻き戻された結果、まだ顕在化していない体系的なリスクがもたらされるかもしれない」と話している。

◎割高感

株価は足元で急落した後もなお、一部の投資家から割高感が指摘されている。S&P500種指数の向こう1年の予想利益に基づく株価収益率(PER)は6日時点で16.9倍と、20年平均の16.4倍、20年中央値の15.6倍を上回っている。

◎FRBの議長交代

FRB議長がイエレン氏からパウエル氏に交代したが、金融政策に対する姿勢はほとんど変わらず、新体制への移行は円滑に進むとの見方が大勢だ。

ただ、それでもトップの交代は市場の不透明感を高めるものであり、過去のFRBと同様、パウエル体制下でもFRBは株価を支える「プット」を提供してくれるかどうかが試されることになりそうだ。

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