June 18, 2018 / 8:00 AM / a month ago

アングル:オオカミ少年症候群か、貿易摩擦への米株反応が鈍化

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場はここ数カ月、米政府による関税導入や世界的な貿易戦争への懸念に揺れてきたが、投資家の間では市場が貿易問題を受け流すようになっているとの見方が浮上している。

 6月15日、米国株式市場はここ数カ月、米政府による関税導入や世界的な貿易戦争への懸念に揺れてきたが、投資家の間では市場が貿易問題を受け流すようになっているとの見方が浮上している。写真は13日、ニューヨーク証券取引所(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

トランプ米大統領は15日、中国から輸入する総額500億ドルに上る知的財産権およびハイテクに関連する製品に25%の輸入関税をかけると発表。これに対し、中国も同規模の対抗措置を導入すると表明した。

米中の貿易戦争が激化する様相を見せているにもかかわらず、15日の米株市場は小幅安で終了。S&P総合500種.SPXは0.1%の下げにとどまった。

この反応は、以前に米株市場で米中貿易戦争を巡る懸念が生じた際の下げ幅と比べて小さい。トランプ大統領が鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税を課す意向を表明した3月1日、S&P500は1.3%下落。同月中には、トランプ大統領が最大600億ドル規模の中国製品に輸入関税を課す大統領覚書に署名し、中国が対抗措置を発表したことを受け、S&P500は2.1%下落した。

ホライゾン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は「市場は、一連の関税を巡る問題にかなりまひしてきている」と指摘。「投資家はこれが最初の一撃で、交渉手段の一つとなっていることに慣れてきている」と語った。

チェース・インベストメント・カウンセルのプレジデント、ピーター・トゥズ氏は「人々は関税とそれに伴う不確実性を恐れていたが、交渉の一過程にすぎないと捉えるようになっている」と指摘。市場は「いわゆるオオカミ少年症候群にある」との見方を示した。

投資家は、トランプ大統領のとりわけ国際問題での交渉スタイルに市場は慣れてきているとみる。

ただ、貿易論争に依然として敏感に反応する分野も市場に残る。

ボーイング(BA.N)やキャタピラー(CAT.N)など多国籍企業を含むS&P工業株指数.SPLRCIは3月に貿易戦争への懸念が広がって以来、アンダーパフォームを続けている。

鉄鋼株.SPCOMSTEELも軟調。貿易戦争によって世界的な需要が減退することを見越した投資家の動きが背景にある。

自動車株も通商政策の影響を大きく受けている。関税導入で鉄鋼コストが上昇すれば、自動車メーカーは打撃を受ける恐れがある。トランプ政権は自動車や関連部品の輸入が国内の自動車産業を侵害し、安全保障を脅かしたかどうかの調査に着手しており、今後新たな関税が導入される可能性がある。

(Lewis Krauskopf記者)

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