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情報BOX:米共和党の税制改革法案、上下院の主な相違点
2017年11月10日 / 07:13 / 10日後

情報BOX:米共和党の税制改革法案、上下院の主な相違点

[9日 ロイター] - 米上院共和党が9日公表した税制改革法案は、下院共和党の案といくつかの点で異なっているため、同党が目標とする年内の法制定へ向けた取り組みが厄介になっている。上院版と下院版の主な相違点は以下の通り。

11月9日、米上院共和党が公表した税制改革法案は、下院共和党の案といくつかの点で異なっているため、同党が目標とする年内の法制定へ向けた取り組みが厄介になっている。写真は米議会議事堂。5月撮影(2017年 ロイター/Zach Gibson)

◎法人税制の変更

<法人税率>

下院案は法人税率を現在の35%から20%に即座に引き下げるが、上院案は同じ税率への引き下げを1年先送りする。

<成功報酬への課税>

プラベートエクイティ(PE)や資産運用会社などのファンドマネジャーが運用実績に応じて「成功報酬」として受け取った所得に対し、高い所得税率ではなくキャピタルゲイン税率を適用することを認める税制の「抜け穴」を上院案は現状のまま放置する。下院案は、キャピタルゲイン税率を適用する条件として現在設定されている1年間の投資期間を3年間に延ばすことで、抜け穴の対象範囲を縮小する。

<営業損失の扱い>

企業が正味の営業損失を使って過去や将来の税負担を軽減するため、損失を繰り戻したり繰り越せる制度を上院案は廃止する。下院案はこの制度に関する規則を厳格化する。

<パススルー企業への課税>

個人事業主やパートナーシップなどのパススルー企業の所得に適用する税率を、下院案は現在の最高39.6%から最高25%に引き下げる。上院案はパススルー企業に対する特定の税率を設定していないが、事業主に事業所得の約17.4%を個人所得税額から控除することを認める。この場合、高額所得者の実効税率は30%になる。

<外国事業利益の本国移転に対する課税>

企業が外国事業の利益を米国に移転する場合に適用する税率は、上院案では流動資産が12%、固定資産が5%。下院案では流動資産が14%、固定資産が7%となっている。

◎個人税制の変更

<所得区分>

上院案は7つの所得区分を維持し、最高税率を38.5%に引き下げる。下院案は4区分に簡素化し、最高税率を39.6%に据え置くが、同税率を適用する所得基準を100万ドル超に引き上げる。

<住宅ローン減税>

下院案は住宅ローンの利子を最大50万ドルまで控除し、借り手が実際に住んでいる物件のローンに対してのみ適用する。上院案は控除額の上限を100万ドルに据え置くが、住宅物件の純資産を担保として資金を借り入れる「ホームエクイティ」ローンの利子は控除の対象から外す。

<州税と地方税の控除>

上院案は州税と地方税の控除を完全に廃止。下院案は州・地方税と売上税の控除を廃止、州・地方不動産税の控除に1万ドルの上限を設定する。

<基礎控除>

上下両院とも基礎控除は単身世帯で1万2000ドル、夫婦の場合は2万4000ドルとし、現行の約2倍に引き上げる。

<子供控除>

扶養している子供に対する控除は、上院案では現在の1000ドルから1650ドルに、下院案は1600ドルに引き上げる。

<相続税>

下院案は相続税を免除する基準額を2倍に引き上げ、向こう6年間で相続税を廃止する。上院案は、免除の基準額を2倍にする措置だけにとどめた。

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