April 9, 2018 / 7:02 AM / 5 months ago

焦点:トランプ通商政策、見極め困難で振り回される市場

[ニューヨーク 6日 ロイター] - トランプ米政権が発信する対中通商協議に関するメッセージはころころ変わり、株式相場が乱高下するなど米金融市場は振り回されている。トランプ氏の政策が豹変してトレーダーや投資家が窮地に立たされるのは今回が初めてではないが、市場関係者はメッセージの内容や発信元をしっかりと見極める必要がありそうだ。

 4月6日、トランプ米政権が発信する対中通商協議に関するメッセージはころころ変わり、株式相場が乱高下するなど米金融市場は振り回されている。写真左から2人はトランプ米大統領。ウエストバージニア州で5日撮影(2018年 ロイター/Kevin Lamarque)

4日の米株式市場は、就任したばかりの米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長がFOXビジネス・ネットワークのインタビューで中国との通商問題を打開できるとの見通しを示したとの見方が広がり、急激に切り替えした。結局、ダウ工業株30種平均.DJIは安値から700ドル以上も上昇して取引を終えた。

しかし6日にはこうした見立てがあっという間に揺らぐ。トランプ氏が中国に対して1000億ドルの追加関税の検討を公表したためだ。追加関税の検討はカドロー氏に伝わっていなかったようだ。株式市場は再び動揺し、ダウ平均は600ドル近くも下落した。

データトレック・リサーチの共同創設者、ニコラス・コーラス氏は「普通は、ホワイトハウスと市場の間でのメッセージのやり取りにはもっと一貫性がある。(しかし)トランプ政権ではまったくばらばらだ。市場が政権の真意を理解しようとする中で相場が一段と不安定になっている」と話す。

トランプ政権の方針急変は日常茶飯事で、投資家は政策顧問や当局者から次々と出てくる発言に基づいて判断を下し、痛い目をみている。

チェース・インベストメント・カウンシルのピーター・タズ社長は、トランプ大統領と政策顧問は、硬軟取り混ぜた尋問で容疑者を締め上げる「良い警官と悪い警官」のアプローチを採っているとみる。

閣僚の発言で市場が乱高下しているのは株式だけではない。1月にはムニューシン財務長官が弱いドルが望ましいと発言したのに対して、トランプ大統領は強いドルを支持すると述べた。カドローNEC委員長は3月、「ドルは現在の水準よりもやや強い方が好ましい」と発言。ドル相場が大きく動いた。

相場のボラティリティの高まりは、短期の利益を狙うトレーダーにとっては追い風だ。データトレックのコーラス氏は「オプションであろうが、モメンタム戦略を使うヘッジファンドであろうが、ボラティリティに依存する投資スタイルは息を吹き返しつつある」と述べた。

一方、長期的な収益確保を目指す投資家は運用が難しくなっており、一部は鳴りを潜めている。キングズビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「この種のボラティリティに乗ってポートフォリオを組もうとは思わない。今のマーケットはトレーダー向きであって投資家向きではない」と述べた。

インベスコ・パペチュアルの汎欧州ファンドマネジャーのジョン・サープリス氏は「はっきりした見通しを持つのが非常に難しい。本当に貿易戦争が勃発すれば、世界的に成長が鈍り全ての企業は逆風に見舞われるから、有望な銘柄を見付けるのは厄介だ」と述べた。

(Megan Davies記者)

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