[4日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が2022年の米自動車販売台数でトヨタを抜き、首位を奪還した。
自動車各社が4日発表したデータによると、GMの22年販売台数は2.5%増の227万4088台。新車の在庫不足緩和や、GM車・トラックに対する旺盛な需要が追い風となった。
一方、21年に首位に輝いたトヨタの昨年の販売台数は210万8458台。在庫不足が影響し、売れ筋のスポーツ多目的車(SUV)の販売台数は8.6%減少した。
コックス・オートモーティブによると、22年の業界全体の米自動車販売台数は約1390万台で、21年から8%、2016年のピークから20%それぞれ減少する見通し。
アジア勢は、原材料費の高騰や半導体不足などの打撃が特に大きく、現代自動車、起亜、マツダ、ホンダは軒並み販売が減少した。
「在庫面でトヨタは依然、最も逼迫しているメーカーの一つだ」とコックス・オートモーティブのシニアエコノミスト、チャーリー・チェスボロー氏は指摘した。
トヨタは昨年11月に単体の通期世界生産計画を下方修正している。
ただトヨタの幹部は、前向きな兆しがいくらか出てきているとし、在庫積み上げは鈍いペースながらも安定的に進んでいると説明した。
北米トヨタのオートモーティブ・オペレーションのシニアバイスプレジデント、アンドリュー・ギレランド氏は「第1・四半期および年内に在庫水準が改善し続けると楽観している」と述べた。
ワーズ・インテリジェンスのデータによると、22年12月の米新車販売は126万台で年率換算で1331万台だった。
アナリストは23年の新車販売について、販売価格の引き上げが影響するのではないかと懸念する。
北米トヨタのトヨタ部門グループバイスプレジデント、デービッド・クリスト氏は、入手しやすさが「非常に現実的な問題」と指摘した。
オンライン自動車情報会社トゥルーカーは、メーカー各社は新型コロナウイルス流行中に停止していた販売奨励策の再開が必要になるとの見方を示した。
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