April 18, 2019 / 1:09 AM / 3 months ago

米大手行、コスト削減が必要に 収入の大幅増見込めず

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米大手銀行の第1・四半期決算が出そろった。アナリストによると、大手行の収入は当面伸び悩むとみられ、利益の拡大を図るには、一段のコスト削減が必要になりそうだ。

 4月17日、米大手銀行の第1・四半期決算が出そろった。アナリストによると、大手行の収入は当面伸び悩むとみられ、利益の拡大を図るには、一段のコスト削減が必要になりそうだ。写真はバンク・オブ・アメリカのロゴ。ニューヨーク・マンハッタンで1月に撮影(2019年 ロイター/Carlo Allegri)

コスト削減は、第1・四半期決算でもすでに業績のけん引役となっている。

JPモルガン・チェース(JPM.N)を除くと、米大手行の収入は軒並み減少。市場のボラティリティー低下でトレーディング業務が圧迫されたほか、景気後退への懸念で顧客の借り入れ意欲も低迷した。

ただ、バンク・オブ・アメリカ(BAC.N)、シティグループ(C.N)、ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N)、モルガン・スタンレー(MS.N)は、収入の減少にもかかわらず、利益はいずれもアナリスト予想を上回った。

JPモルガンは、収入と利益の双方が増加。ウェルズ・ファーゴ(WFC.N)は利益が予想を下回った。

一部の銀行は、イールドカーブのフラット化や景気鈍化を背景に、今年の純金利収入の伸びが鈍化すると警告している。米連邦準備理事会(FRB)は3月、今年は利上げを見送る可能性が高いとの見通しを示した。

主な収入源が圧迫され、他の事業分野の見通しも不透明なため、アナリストの間では、利益の拡大を図る上で唯一頼りになるのはコスト管理ではないかとの指摘が出ている。

エドワード・ジョーンズのアナリスト、ジム・シャナハン氏は「現在、経費に大きな注目が集まっている。収入の拡大が見込めるまで、おそらくこの状況が続くだろう」と指摘。

同氏によると、米国は信用サイクルの終盤に近付いており、信用の質が今後、悪化する可能性がある。これも大手行を経費削減に駆り立てる要因になるという。

ビオラ・リスク・アドバイザーズのアナリスト、デビッド・ヘンドラー氏は、FRBの金利見通しが変わったため、銀行にはビジネスモデルを修正する時間が必要だと指摘。「2─3四半期は適応できない状態が続く」とみている。

大手行は、短期の利益を確保するとともに、長期的な視野で投資を進めることも求められている。

米大手行で経費を増やしたのはJPモルガンのみ。同行は、ハイテク、人材採用、マーケティングへの支出を増やしている。

シャナハン氏は「JPモルガンは、事業への投資を選択している」とし「すでに行ったデジタル事業への投資を加速させる戦略だ」と述べた。

アナリストや銀行関係者によると、銀行が今後、収入の拡大を図れるとすれば、トレーディング事業が収入源となる可能性が高い。第1・四半期は特に株式収入が急減したが、今後、市場のボラティリティーが高まり、顧客の活動が活発になれば、同収入が増加する可能性がある。

また、新規株式公開(IPO)が上向けば、収入の拡大を図れる可能性もある。第1・四半期は、株式の引き受け業務が低迷したが、これは米政府機関閉鎖で規制当局の承認手続きが遅れたことが原因だ。承認続きが進めば、引き受け業務は改善するとみられる。

大半のアナリストは、銀行の通期利益が7─9%増加すると予想しているが、収入は1─3%増にとどまる見通しで、コスト削減が業績のけん引役になるとみられる。

自社株買いを通じた1株利益の押し上げも予想されている。

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