[ワシントン 19日 ロイター] - バイデン米大統領は19日、看板政策に掲げる1兆7000億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案「ビルド・バック・ベター(よりよき再建)」について、分割した上で大部分を速やかに通過させ、残りは年内に対処する必要があるとの見解を示した。
同法案を巡っては可決の鍵を握る民主党穏健派のジョー・マンチン上院議員が昨年12月、財政赤字やインフレへの懸念から不支持を表明し、協議が頓挫している。
バイデン氏はマンチン氏の支持を得るため、法案の規模縮小を検討せざるを得ないとの考えを示している。
記者会見で「法案を分割し、今できる限りのものを手に入れ、その後で残りについて対応することが可能だと思う」と述べた。
最初の法案を通過させるには、コミュニティーカレッジ無償化や子ども向け税額控除に関する条項を削除することになるだろうとの見解を示した。
法案の規模を縮小すれば、マンチン氏の支持は得られる可能性があるものの、党内進歩派の反発を招きそうだ。
バイデン氏は、気候変動に関する条項が支持されているのは明らかだとし、マンチン氏は幼児教育について支持していると述べた。
上院では民主、共和両党が50議席ずつで拮抗している。共和党の全員が反対する中、法案を可決するには民主党は一人の造反も出せない状況だ。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」