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アングル:バイデン氏のEV充電網計画、テスラのライバル勢に追い風

[25日 ロイター] - 米国内の電気自動車(EV)向け充電網に大規模投資するバイデン大統領の計画は、EVを購入する国民を増やし、EV最大手テスラに対抗するゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターに待望の「燃料」を与えるかもしれない。

 6月25日、米国内の電気自動車(EV)向け充電網に大規模投資するバイデン大統領の計画は、EVを購入する国民を増やし、最大手テスラに対抗するゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターに待望の「燃料」を与えるかもしれない。写真は充電設備、2016年12月にテキサス州オースティンで撮影(2021年 ロイター/Mohammad Khursheed)

バイデン政権は24日、1兆2000億ドル規模のインフラ投資法案に関して米連邦議会上院の超党派議員と合意したと発表した。法案には、充電スタンドを含むEVインフラに75億ドルを投じる計画も盛り込まれている。

法案成立には上下両院の可決が必要。両院ともバイデン氏の民主党が僅差ながら多数派となっている。

ノルトLBの自動車アナリスト、フランク・シュウォープ氏は「消費者がEVを買うにはインフラの改善が必要であり、ステランティスに加え、ゼネラル・モーターズとフォードに追い風となるかもしれない」と述べた。

バイデン氏は当初、EV充電スタンドに150億ドルの支出を目指していた。コンサルタント会社マッキンゼーは2018年の報告書で、米国のEV普及に必要な1300万台の充電機器を配備するには、2030年までに約110億ドルの設備投資が必要になるとの推計を示していた。

GMは声明で「法律に有効性を持たせるには、消費者がもっと安心してEVを購入できるよう、特に都市部と高速道路沿いの充電インフラへの投資を盛り込むべきだ」と訴えた。

フォードは声明で、インフラ投資を巡る超党派の協議進展に「勇気付けられる」と表明。最終的な法律が、二酸化炭素の排出量実質ゼロの自動車への移行を「可能にし、加速させる」ものになることを期待するとした。

テスラは超高速充電網を持つことで、競争上の優位を得ている。一方で他の自動車メーカーは充電網を巡って提携したり、新興企業に投資したりしてきた。EVの売上高は2020年の米国内自動車販売総額の2%にとどまっている。

公共のEV充電スタンドには2種類ある。「レベル2」充電器は10-20マイル(16-32キロメートル)の走行に必要な充電に約1時間を要し、「DC急速」充電器は20分の充電で走行距離が60-80マイルほど追加される。

フォルクスワーゲン(VW)傘下で充電機器を手掛けるエレクトリファイ・アメリカは、インフラ投資計画に勇気付けられると表明した。

ブリンクやEVゴー、チャージポイントといった同業他社も米国で充電網の構築を進めているが、中国の同業企業と比べてペースは大幅に遅い。中国は政府がEVを強力に支援している。

中国では5月時点で充電スタンドが約88万4000カ所にあるのに対し、米国では約4万2000カ所にとどまっている。

コックス・オートモーティブの調査では、米国人はEVについて、充電インフラが整備されていないことに加え、自動車の品揃えと高い価格を巡る不安が理由で、購入をためらっている。

自動車アナリストのシュウォープ氏は「(インフラが)人々の背中を押す可能性があるが、大都市の人々と地方の人々は分けて考える必要がある」と指摘。「地方では都市部よりもずっと長い走行距離が必要になる。特に大都市で効果を発揮するだろう」と話した。

(Subrat Patnaik記者、Chavi Mehta記者)

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