[ニューヨーク 6日 ロイター] - 6日の米金融・債券市場では、民主党が上院でも多数派を確保する見通しとなったことから、追加財政出動観測が高まり、インフレ期待が上昇した。
ジョージア州の上院選決選投票では、民主党が2議席を獲得する見通しとなった。
民主党が上下両院を制したことで、バイデン次期大統領は政策運営で議会の協力を得やすくなる。
市場のインフレ期待を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は2.092%まで上昇した。終盤には2.069%と、約2年ぶり高水準となった。
米10年債利回りも大幅に上昇し、3月以来初めて1%台を付けた。
ブラウン・アドバイザリーの債券部門責任者トム・グラフ氏は「市場が前日想定していたよりも、大幅な財政出動を想定していることは確かだ。少なくとも今日のところは、インフレへの影響はわずかだ。実質経済成長への期待には、より大きな影響を与えているようだ」と指摘した。
JPモルガンの推計によると、追加の景気対策を講じる場合、米国債の発行は2021年に必要とされる規模に加え、1兆8000億ドルの新規発行が必要になる。
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