May 15, 2015 / 2:02 AM / 5 years ago

アングル:米企業設備投資4年ぶり低水準か、エネルギー以外も不振

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 2015年の米企業設備投資額は、2011年以来4年ぶりの低水準になる恐れがある。エネルギー業が大幅に投資を減らすとみられるだけでなく、他のセクターでも世界経済への懸念を背景に投資削減の動きが広がっている。

トムソン・ロイターのデータによると、S&P総合500種全銘柄の15年設備投資額は、14年実績の7181億ドルから11%減の6416億ドルと、11年の5815億ドル以降で最低になる可能性がある。少なくとも09年以来続いていた投資額が前年を上回る流れも途切れてしまうことになる。

また、これまでに15年の設備投資計画を示したS&P500種銘柄の225社をトムソン・ロイターが分析したところ、同銘柄の10セクター中で投資額の見通しが14年実績を上回ったのは素材と金融の2セクターにとどまった。

つまり多くのセクターでは、企業経営者が経済の先行きに対する自信が近年ほど強くない状況にあることがうかがえる。

ロックウェル・グローバル・キャピタルのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「各企業は、世界経済の回復を示唆するようなペースでは投資を行っていない」と述べた。

低調な設備投資は、雇用の伸び鈍化や設備投資の恩恵を受けることが多いハイテク、工業などの業況悪化につながりかねない。RBCキャピタル・マーケッツのアナリストチームは最近の調査ノートで「第1・四半期決算シーズンで新たに生じたのは、さまざまな工業製品市場で減速が拡大するのではないかという懸念だ」と指摘した。

セクター別でみると予想通りエネルギーの投資減少額が最も大きい。トムソン・ロイターの分析では、投資額は前年比で214億ドル、率にして14.1%減る見込みだ。例えばコノコフィリップス(COP.N)は14年の171億ドルから115億ドルに減少するとの見通しを示している。

オッペンハイマーのマネジングディレクター兼シニアアナリスト、ファデル・ガイト氏は「原油価格が著しく反発しない限り、こうした減少は16年も起こり得る。設備投資下振れの流れは続くと思う」と語った。

S&P500種のハイテクと工業、一般消費財といったセクターも投資の大幅な削減が見受けられる。

半導体大手インテル(INTC.O)は15年について、前年実績の102億ドルから87億ドルに減ると予想しており、先月には製造業の間に既存生産設備の再利用で業務効率化を図る取り組みが広がっていることとパソコン需要の鈍化が投資減少の背景にあると説明した。

数少ない明るい面としては、インターナショナル・ペーパー(IP.N)が投資額を前年の14億ドルから15億ドルに増やそうとしていることが挙げられる。

<キャッシュは投資に向かわず>

S&P500種銘柄はバランスシート上になお記録的な水準のキャッシュを保有しているが、多くの企業は設備投資を犠牲にして自社株買いや配当支払いに資金を回している。

プルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クインシー・コスビー氏は「企業は設備投資よりも自社株買いへの関心の方が大きくなっている」と指摘した。

鉄道大手カンザスシティー・サザン(KSU.N)は4月に15年の設備投資見通しを引き下げた一方、14日には最大5億ドルの自社株買いを実施する方針を明らかにした。

(Caroline Valetkevitch記者)

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