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米財務省幹部人事の承認停滞、共和クルーズ議員が協力拒否=関係者

[ワシントン 11日 ロイター] - 米上院のテッド・クルーズ議員(共和党)がロシアとドイツを結ぶ海底ガスパイプラインの建設阻止を優先するよう主張し、財務省幹部の人事案承認への協力を拒んでいることが、ホワイトハウスと議会民主党の関係者の話で明らかになった。連邦債務上限の問題に早急な対応が必要となる中、同省が「人質」に取られた格好となっている。

 クルーズ米上院議員がロシアとドイツを結ぶ海底ガスパイプラインの建設阻止を優先するよう主張し、財務省幹部の人事案承認への協力を拒んでいることが、ホワイトハウスと議会民主党の関係者の話で明らかになった。6日ワシントンで撮影(2021年 ロイター/Evelyn Hockstein)

大統領が指名する約20の同省上級職のうち、埋まったのは4人にとどまっているという。バイデン大統領が就任してから8カ月余り経過した段階で、同氏が指名した政府要職候補の承認ペースは直近の3大統領に比べて遅い。

審議の必要がない人事案は上院100議員の全会一致で承認することで手続きを迅速化できるが、クルーズ議員が唯一、協力を拒否している。ホワイトハウスによると、財務省の幹部候補だけでなく、多数の大使候補が手続き迅速化の条件を満たしているが、上院の承認待ちとなっている。

クルーズ氏は、ロシアとドイツを結ぶ海底ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の敷設を阻止するために制裁を発動するようバイデン氏に求めている。

この結果、テロリズム・金融犯罪担当財務次官に指名されたブライアン・ネルソン氏や、法務担当財務次官補の候補であるジョナサン・デービッドソン氏、経済政策担当の財務次官補に指名されたベン・ハリス氏が承認待ちとなっている。デービッドソン氏は承認されれば、債務上限の引き上げや国際最低法人税率への支持取り付けで主要な役割を果たすとみられる。しかし、承認待ちの現在は顧問役にとどまっており、議員に直接働き掛けることが連邦政府のガイドラインで禁止されている。

政権高官によると、クルーズ氏の協力拒否によって、債務上限や国際最低法人税率だけでなく、テロ、金融情報といった重要な問題への財務省の対応余地も限定されることになる。

バイデン大統領はノルドストリーム2に反対しているものの、敷設工事がほぼ終了しており、ドイツとの関係修復も図りたいとの理由で制裁を見送った。

クルーズ氏の広報担当は、バイデン政権がパイプライン敷設に関与する企業に制裁を発動した場合は、人事案承認に協力すると表明している。

同氏は9月13日の書簡で、制裁を科さなければロシアのプーチン氏の「戦略地政学的勝利」になるとし、「欧州にロシアの影響力を根付かせる」ことになると警告した。

上院は財務省の人事案に関し、本会議で採決するという王道の手続きを取ることも可能だが、専門家によると、時間がかかるため、インフラ投資法案や社会保障関連の大型歳出法案に費やせる時間が削られることになる。

関係者によると、イエレン財務長官とアデエモ財務副長官は個人的にクルーズ氏に態度を軟化するよう働き掛けたが、失敗に終わったという。

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