[2日 ロイター] - 米労働省が2日発表した6月の雇用統計では、アフリカ系米国人の労働参加率が61.6%と先月の60.9%から上昇した。アフリカ系米国人は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で大きな打撃を受けたが、就業中や求職活動中の人が増加していることが示された。
6月に雇用されたアフリカ系米国人の割合も55.4%から55.9%に上昇した。半面、白人の労働参加率は61.4%から61.3%に小幅低下。就業している白人の割合も58.3%から58.1%に低下した。
全米最大の労組連合体である米労働総同盟産別会議(AFL─CIO)の首席エコノミスト、ウィリアム・スプリッグス氏はツイッターで、アフリカ系米国人の労働参加率の急速な回復は失業手当がアフリカ系米国人の求職活動を抑制していない可能性を示唆しているとの見方を示した。
ただ、アフリカ系米国人の失業率は9.2%と5月の9.1%からやや悪化。全体の失業率も5.9%と5月の5.8%から悪化した。
アフリカ系米国人と白人との失業率の差は4%ポイントで横ばい。パンデミック禍で最大となった5%ポイントからは低下しているが、過去最低だった2019年8月の1.8%ポイントからはなお2倍超の開きがある。
アフリカ系およびヒスパニック系米国人の失業率はパンデミック前に比べなお3%ポイント高い水準。一方、全体および白人の失業率は20年2月に比べて2%ポイント上昇している。
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