[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省が16日発表した一戸建て住宅着工件数(季節調整済み)は前月比1.1%増の年率換算で83万戸となった。住宅ローン金利の上昇で落ち込んだ住宅市場が回復するとの期待感も出そうだ。
米国の2つの地方銀行が今月に破綻した後に米国債の金利は低下しており、上昇傾向をたどってきた住宅ローン金利が下がり始める可能性がある。一部のエコノミストは、金融市場が不安定になったことで米連邦準備理事会(FRB)が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決めるのが難しくなったとの見方を示している。
同時に1月の一戸建て住宅着工件数を下方修正し、84万1000戸から82万1000戸へ変えた。
2月の前年同月比は31.6%減った。
一戸建ては住宅建設の大部分を占めている。着工件数は北東部と西部で前月から増えた一方、大市場の南部と中西部で減少した。
5戸以上の集合住宅の着工件数は前月比24.1%増の60万8000戸と昨年4月以来の高水準になり、賃貸住宅需要に下支えされた。
一戸建てと集合住宅を合わせた全体の住宅着工件数は9.8%増の145万戸となり、昨年9月以来の高水準。ロイターによる市場予想は131万戸だった。前年同月比は18.4%減。
一方、一戸建ての建設許可件数は年率換算で7.6%増の77万7000戸となり、1年ぶりに増えた。5戸以上の集合住宅は24.3%増の70万戸。全体では13.8%増の152万4000戸となった。
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