[ワシントン 17日 ロイター] - 米商務省が17日発表した11月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比1.2%増の154万7000戸と、市場予想の153万戸を上回った。新型コロナウイルスの感染再拡大で経済全般の回復が鈍化し、追加の経済対策もまだ実現していないものの、住宅市場の堅調さが続いていることが示された。
11月の水準は2月の156万7000戸に迫った。前年同月比は12.8%増だった。
住宅着工許可件数は6.2%増の163万9000戸。予想の155万戸を上回った。
住宅市場で最も大きなシェアを占める一戸建て住宅の建設は、季節調整済みの年率で0.4%増の118万6000戸で、2007年4月以来の高水準となった。変動の激しい集合住宅は、4.0%増の36万1000戸だった。
一戸建て着工戸数は7カ月連続で増加。住宅市場は、潜在的な需要と歴史的に低い住宅ローン金利を追い風に、成長鈍化に逆行している。新型コロナ流行で、労働力の21.8%が在宅で勤務しており、都心部から郊外などへの移住につながっている。
着工許可件数では一戸建てが1.3%増の114万3000戸。集合住宅は19.2%増の49万6000戸だった。
ただ、集合住宅を巡っては賃貸の空室率上昇が課題となっている。賃貸物件でも都心部から郊外への移動が見られている。
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