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米ISM製造業景気指数、2月は58.6に上昇 予想以上に回復

[ワシントン 1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が1日に発表した2月の製造業景気指数は58.6と、2020年11月以来の低水準だった前月の57.6から上昇した。新型コロナウイルス感染拡大の影響が薄れ、予想以上に回復した。ただ、雇用の増加ペースは鈍化している。

米供給管理協会(ISM)が1日に発表した2月の製造業景気指数は58.6と、2020年11月以来の低水準だった前月の57.6から上昇した。ニューヨークで2021年7月撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly)

市場予想は58.0だった。

指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。製造業は米経済の11.9%を占める。

ブリアン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「供給が非常に制限された環境下で、投入コストの上昇継続とともに製造業の景況感が好調であることが示された」と述べた。

内訳では、先行指標となる新規受注指数が61.7に上昇。前月は57.9で、20年6月以来の低水準だった。エコノミストは、サービス需要が回復してもモノへの需要は引き続き堅調に推移すると予想している。

雇用指数は52.9に低下。前月は54.5と、10カ月ぶりの高水準を付けていた。ISM製造業調査委員会のティモシー・フィオレ会長は「通常よりも高水準の離職率と早期退職が続いている」と述べた。

受注残指数は65.0と1月の56.4から上昇。8.6ポイントの上昇は2011年1月以降で最大だった。1月は6.4ポイント低下と20年4月以降で最大の低下だった。2月の上昇は世界的なサプライチェーン(供給網)が依然として圧迫されていることを示唆している。

供給業者の納入を示す指数は66.1で、前月の64.6から上昇。50を上回ると納入の遅れを意味する。

仕入れ価格指数は前月の76.1から75.6に低下。ただ、高止まりは続いており、高インフレが当面続く可能性を示唆した。

今回の調査はロシアによるウクライナ侵攻前に実施されており、FHNフィナンシャルのシニアエコノミスト、ウィル・コンパーノレ氏は「米国とロシアの直接的な貿易関係は限定的だが、紛争によってエネルギーなどのコモディティー価格が世界的に上昇するだろう」と述べた。

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