[ワシントン 3日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が3日発表した10月の非製造業景気指数(NMI)は66.7となり、1997年の調査開始以降で最高となった。市場予想は62.0で、9月は61.9だった。
新型コロナウイルス感染者数の減少による需要拡大が要因とみられる。ただ、企業はサプライチェーン(供給網)の混乱と価格高騰に悩まされている。
今夏のデルタ変異株による新型コロナ感染拡大が沈静化し、航空旅行や外食などのサービスの消費が促進された。
指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。サービス業は米経済の3分の2超を占めている。
10月の新規受注は過去最高の69.7となり、9月の63.5から上昇。新型コロナワクチンの接種拡大に伴い、消費はモノからサービスへとシフトしている。
予想を上回った一因は、納期の長期化だ。供給業者の納入を示す指数は75.6と、9月の68.8から上昇した。50を上回ると納入に時間がかかっていることを示す。
納品までの時間が長いことは通常ならば好景気や顧客の需要拡大を示すが、今回は新型コロナ危機による供給不足を反映しているとみられる。
10月の仕入れ価格は82.9となり、9月の77.5から上昇した。
雇用は3カ月連続で低下したが、依然として拡大が続いている。8月の雇用者数が過去9カ月で最も少なく、10月の雇用成長が緩やかだったことを示唆している。
ロイターのエコノミスト調査によると、10月の非農業部門の雇用者数は前月より45万人増を予想している。9月は19万4000人増だった。
政府は今月5日、10月の雇用統計を発表する。
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