[ワシントン 8日 ロイター] - 米商務省が8日に発表した4月の貿易収支は、赤字額が前月比8.2%減の689億ドルとなった。輸入の減少を反映し、過去最高だった前月から減少。市場予想の690億ドルも下回った。国内需要がモノからサービスへ戻り始めていることを示唆した。
3月の貿易赤字は750億ドルと、当初発表の744億ドルから上方改定された。
4月は輸入が1.4%減の2739億ドルだった。モノの輸入は1.9%減の2320億ドル。消費財の輸入が26億ドル減り、全体水準を押し下げた。衣料品やおもちゃ、ゲーム、スポーツ用品、家電の輸入が減った。自動車・同部品も減少。一方、携帯電話やその他の家庭用品は増えた。
食品と飼料、飲料や、資本財の輸入額は過去最高となった。
サービスの輸入は7億ドル増の419億ドルだった。旅行と輸送サービスが好調だった。
輸出は1.1%増の2050億ドル。モノの輸出は1.1%増の1453億ドルと、過去最高額を付けた。民間航空機の輸出増加を反映し資本財が21億ドル増加した。産業用資材と原料は8億ドル増加し、過去最高の輸出額を記録。原油が10億ドル増えた。
一方、自動車・同部品は減少した。
食品と飼料、飲料の輸出額は過去最高となった。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が引き続き、旅行を中心にサービスの重しとなった。サービスの輸出は7億ドル増。旅行と輸送、知的財産の利用費が小幅な伸びにとどまった。
サービスの貿易収支は黒字額が178億ドルと、2012年8月以来の少なさだった。
インフレ調整後の実質的なモノの貿易赤字は72億ドル減の986億ドルだった。
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