February 14, 2020 / 11:50 PM / 5 hours ago更新

焦点:米大統領候補選び、民主党の新方式で何が変わるか

[11日 ロイター] - 民主党が2020年大統領選挙に向けた候補者を正式に指名するのは7月の全国党大会である。アイオワ州党員集会に始まり、続いて11日のニューハンプシャー州、最後は6月のプエルトリコでの予備選挙に至るプロセスだ。

 2月11日、党員集会・予備選への参加促進と透明性の向上を狙って民主党が導入した改革により、今回の指名プロセスはこれまでとはかなり異なったものになるだろう。写真は2月11日、米ニューハンプシャー州ディクビル・ノッチで撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

候補者たちの目標は、州ごとに決まる代議員を1991人集めることだ。ミルウォーキーで開催される全国党大会での初回投票で指名を確保するために必要な数である。代議員を獲得するには、州全体、あるいは個々の下院選挙区の投票数の少なくとも15%を集めなければならない。

だが、党員集会・予備選への参加促進と透明性の向上を狙って民主党が導入した改革により、今回の指名プロセスはこれまでとはかなり異なったものになるだろう。

以下でそうした変化のいくつかを説明する。

<党員集会の数は減少>

2020年、民主党が開催を予定している党員集会は、アイオワ、ネバダ、ノースダコタ、ワイオミングの4州である。18の州・準州で開催された2016年の選挙戦に比べると大幅な減少だ。

党員集会の場合、有権者本人が長時間に及ぶ集会に参加し、挙手や、同じ候補者の支持者とグループを作るなど、公開形式で支持を表明する必要がある。

このプロセスでは参加者が減少し、また雰囲気に呑まれやすいとして、非民主的であると批判されている。有権者自身が参加しなければならず、また日時も定められているため、シフト制の仕事に就いている人や子育て中の人は参加しにくい。

アイオワ州で2月3日に開催された党員集会では、技術的問題の解決に数日を要し、結果の報告が遅れる事態となった。

党員集会では、広範囲に支持を集めている候補者よりも、強く、活動的と思われる候補者のほうが有利になる。たとえば2016年の選挙戦では、バーモント州選出のバーニー・サンダース上院議員が、ライバルのヒラリー・クリントン候補に比べてかなり有利に戦いを進めた。

これに対して、予備選挙では、有権者は投票所に赴き、自分が支持する候補者の欄にチェックを入れて投票するだけだ。

<「スーパーチューズデー」の比重は高まるか>

選挙戦の幕開けとなる2州、つまりアイオワ州とニューハンプシャー州は、候補者指名において常に他州より大きな役割を演じてきた。

今年の場合、「スーパーチューズデー」となる3月3日には14州で投票が行われ、さらに大きな影響力を持つ可能性がある。

カリフォルニア州は予備選挙の日程を6月上旬から「スーパーチューズデー」に移動させた。テキサス州もすでに「スーパーチューズデー」に名を連ねている。つまり、国内で最も人口が多く、代議員数にして合計643人、しかも多くのヒスパニック系人口を抱える2州が同じ日に投票を行うことになる。

「スーパーチューズデー」の比重が高まることで最も注目度が低下するのがサウスカロライナ州だ。伝統的にサウスカロライナ州は、米国南部において最初に予備選挙を行う州であり、かなりの数の黒人住民が投票を行う最初の州だった。

今年、サウスカロライナ州の予備選挙は、「スーパーチューズデー」をわずか3日後に控えた2月29日である。同州におけるほとんどの世論調査では、ジョー・バイデン元副大統領がかなりのリードを保っている。

サウスカロライナ州の選挙運動員らによると、今年はすでに候補者の同州訪問が減少しているという。世論調査で大きな差をつけられている州で選挙運動をするか、「スーパーチューズデー」各州での情勢改善に努めるか。その選択を迫られたら、多くの候補者がサウスカロライナ州にほとんど関心を注がなくなる可能性はある。

<民主党候補者を予想できるのはいつか>

民主党の今年の日程は、過去の大統領候補者指名サイクルに比べて短縮されており、投票のスピードアップによって、これまでより迅速に大統領候補が決定される可能性がある。

当初、20人を超す候補者が出馬意欲を示したことにより、民主党関係者はひそかに、候補者の増加で指名争いが数か月にわたって続くのではないかと気を揉んだ。

2016年にはサンダース氏が勝利の展望がなくなった後も撤退を拒んだ。今回もそれが再現されるのではないかという懸念から、選挙戦の長期化への恐れはさらに深まった。

だが、民主党の有力候補の幅は急激に狭まっている。ニューハンプシャー州予備選の前日の時点で、民主党では11人の候補者が残っているが、全国レベルで5%以上の支持を得ているのは6人にすぎない。

日程が短縮されたことで、1人の民主党候補が支持を固めるのに必要な期間も短縮されるかもしれない。「スーパーチューズデー」が終わった時点で、米国の有権者の30%近くが候補者指名に参加できるチャンスを得ることになる。3月末までには民主党の代議員の50%以上が予備選挙や党員集会で投票を行う予定だ。

「スーパーチューズデー」での勝利に向けて、序盤の予備選挙で勢いに乗りたいと考える候補者の運動に水を差そうと狙っている候補が1人いる。マイケル・ブルームバーグ氏だ。

メディア界の大物である大富豪で、元ニューヨーク市長のブルームバーグ氏は、指名争いに名乗りを上げたのは遅かったものの、自分の資産から数百万ドルを投じて、「スーパーチューズデー」の表舞台に躍り出ようとしている。

同氏が「スーパーチューズデー」で十分な代議員を確保すれば、他の候補者が支持を固め、指名を確実にすることは難しくなるだろう。

<特別代議員とは何か>

特別代議員は、選挙で選ばれた民主党公職者であり、各州の代議員の一部であるが、その州の指名争いの結果に基づいて投票する義務を負わない。民主党の連邦議会議員、州知事はすべて特別代議員である。

2016年には多くの特別代議員が早い時期にクリントン候補支持を表明し、党が同候補に有利になるよう指名プロセスを歪めているとの批判を浴びた。

2020年の指名プロセスでも特別代議員制度は廃止されなかったが、新たなルールにより、その影響力は限定されている。今回の指名プロセスでは、党大会の初回投票には特別代議員は参加しない可能性が高い。

初回投票で勝利を収めるには、民主党党大会に向けた選挙戦で、対象になる一般代議員3979人(どの候補を支持するか誓約している)のうち、過半数を確保しなければならない。

初回投票で首位になった候補が、その過半数にあたる1991人の代議員を獲得できなければ、党大会では2回目の投票が行われる。これ以降の投票では、すべての代議員が自州の予備選・党員集会の結果には拘束されなくなり、特別代議員も投票可能になる。

そして、指名を獲得するためには総勢4750人の代議員の過半数が必要になる。なお1952年以来、民主党党大会において2回目以降の投票に進んだ例はない。

ある候補者が、一般代議員のうち圧倒的多数(約2378人)を獲得する場合には、初回投票から特別代議員が投票することが認められる。

(翻訳:エァクレーレン)

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