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アングル:バイデン氏勝利認めぬ知事候補ら、当選なら大統領選にも影響か

[15日 ロイター] - 11月に迫る米中間選挙では、大統領選の行方を左右する激戦州の地方選挙で州知事や州務長官に名乗りを上げた共和党候補のうち数人が、2020年の大統領選でのバイデン氏勝利を認めず、選挙で大規模な不正が行われたとするトランプ前大統領の主張を支持している。

 9月15日、11月に迫る米中間選挙では、大統領選の行方を左右する激戦州の地方選挙で州知事や州務長官に名乗りを上げた共和党候補のうち数人が、2020年の大統領選でのバイデン氏勝利を認めず、選挙で大規模な不正が行われたとするトランプ前大統領の主張を支持している。写真はペンシルベニア州の共和党知事候補のダグ・マストリアノ氏。3日撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly)

州知事や州務長官は大統領選挙制度で重い役割を担うだけに、こうした候補が中間選挙で勝利すれば、24年の大統領選の結果に影響を及ぼすと、投票権の擁護を訴える団体や多くの民主党員は懸念している。

バイデン氏勝利を認めない強硬な共和党候補の動きをまとめた。

<鍵握る3州>

ほとんどの州では州務長官が選挙を監督して大統領選挙の結果を認定し、州知事が当選した候補者の大統領選挙人名簿を認定している。各州は、有権者を代表するこの選挙人の投票を、承認のために連邦議会に送る。これは新たな大統領が宣誓する前の重要なステップだ。

今年の中間選挙は、アリゾナ州でトランプ氏支持派のカリ・レーク氏とマーク・フィンケム氏がそれぞれ知事と州務長官に立候補。ミシガン州ではテューダー・ディクソン氏とクリスティナ・カラモ氏のペアが知事と州務長官に立候補している。ペンシルベニア州は知事が州務長官を指名するが、共和党知事候補のダグ・マストリアノ氏は2020年大統領戦結果の否定論者だ。

バイデン氏は2020年に僅差でこの3つの激戦州を制した。

投票権擁護団体や憲法学者が最も懸念しているのは、知事と州務長官が連携し、選挙人を選ぶ一般投票の集計結果に異議を唱えたり無視したり、選挙結果の認定を拒否したり、あるいは負けた候補が実際には勝っていたと主張したりする可能性だ。

フィンケム氏は5月に支援者に宛てた電子メールで、20年に自分がアリゾナ州の州務長官だったら「われわれが勝っていただろう。単純明白だ」と述べた。

レイク氏は20年の選挙担当者を投獄するよう求め、自分が知事であればバイデン氏の勝利を認定しなかったと述べた。

州議会議員のマストリアノ氏は、20年にトランプ氏がペンシルベニア州で敗北した後、同州のどの候補が大統領選挙人の票を獲得するか決める権限を持つのは共和党が支配する議会だと虚偽の主張を展開。決議案を提出したが否決された。マストリアノ氏は20年1月6日の連邦議会襲撃事件の現場にいた。

ミシガン州で州務長官に立候補しているカラモ氏は、バイデン氏は違法な大統領であり、自分ならバイデン氏の20年の勝利を認定していなかったと主張している。

ミシガン州知事候補のテューダー・ディクソン氏も20年の選挙結果の否定派だが、バイデン氏の勝利を阻止していただろうとまで踏み込んだ発言はしていない。

州知事が選挙結果の認定を拒否すれば即座に裁判が起こされる見通しで、こうした候補の訴えが最終的に通る保証はない。

しかし、こうした過激な行動は少なくとも選挙結果の確定を遅らせ、米国を混乱に陥れて投票制度への信頼を損ない、国内で騒乱が起きる恐れがある。

<投票制限を主張>

アリゾナ州のレイク氏とフィンケム氏、ミシガン州のカラモ氏、ペンシルベニア州のマストリアノ氏はいずれも、2021年に設立された「アメリカ・ファースト・セクレタリー・オブ・ステート・コアリション」という団体に加わっている。同団体は、郵便投票を廃止して紙による投票だけを認める、投票を選挙当日だけに制限して期日前投票を廃止するといった目標を掲げ、4人全員がこの目標に署名している。

民主党は、共和党が黒人やその他のマイノリティーなど民主党に投票する傾向がある人々の影響力を弱めるような制限を作ろうとしていると非難している。一方、共和党は選挙の不正を根絶したいのだと主張しているが、不正な投票が蔓延しているという証拠はない。

4人は投票集計機の使用を中止し、手作業で集計することも支持している。

マストリアノ氏は3月のラジオインタビューで、「州務長官としてペンの一撃によって州内の全ての集計機を廃止できる」と述べた。

アリゾナ州のレイク氏は、ハンマーを持ってイベントに登場し、20年にバイデン氏に票を流した不正な集計機を破壊すべきだと気炎を上げた。

専門家によると、こうした制限が導入されれば数百万人の有権者、特に投票所に行く手段を持たず、郵便投票や期日前投票に頼っている低所得者は事実上、投票の権利を奪われる。投票用紙を手で数えることは論理的に不可能な上、手による集計は電子式投票カウンターに比べて正確性で劣り、集計のために何万人もの人手が必要になる。

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