November 9, 2016 / 8:21 PM / 3 years ago

トランプ氏の法人税引き下げ、米企業のアイルランド進出の流れ変えず

[ダブリン 9日 ロイター] - アイルランドのヌーナン財務相は9日、米大統領選に勝利したトランプ氏が米国の法人税率を引き下げたとしても、米企業が海外に拠点を置く流れは変わらないとの見方を示した。議会に対して「利益の還流が課題であり、法人税率の15%への引き下げが、海外に拠点を置くことを妨げることはない」と伝えた。

アイルランドは法人税率を12.5%に抑えることで、さまざまな国の企業の投資を十年以上にわたって呼び寄せてきた。アイルランドは、アップル、グーグル、ファイザーなどの大手を含む米企業の拠点となった。アイルランドでは米企業による雇用が全体の10分の1を占めるまでになったが、一方で世界的な税制変更に影響されやすくなった。

トランプ氏は大統領選の過程で、米国の法人税率を現在の35%から15%に引き下げ、米企業が海外で上げた利益の還流を促すと訴えていた。

共和党のトランプ氏は、議会の上下両院とも引き続き共和党が過半数を占めることから、税制改正を比較的速やかに通すことができる可能性がある。ただ、ヌーナン氏は議会を通るかどうかは「様子を見る」とする一方で「これまでずっと、法人税改革を掲げる選挙キャンペーンを耳にしてきたが、いまだ実質的な方策が導入されるのを見たことがない」と述べた。

ヌーナン氏は、海外からの投資の計画はたくさんあるとしているが、プライスウォーター・ハウス・クーパーズ(PwC)アイルランドのマネジングパートナー、フィアガル・オルーク氏は、トランプ氏が1月に大統領に就任するまでの先行き不透明感が、その勢いをそぐかもしれないと警告した。

数多くの米企業にアイルランド進出に関する助言をしてきたオルーク氏は「大まかに言えば、アイルランドは(トランプの計画により)外国投資から得ている税金を失うことになる」と指摘。その上「突然、仕事がアイルランドからアメリカに戻ることを心配しているかと言えば、答えはノーだ。カリフォルニア州から事業をグローバルに展開することはできない。ただ、今後5カ月か6カ月の間、米企業は『一時停止ボタンを押しておこう』とは言うだろう」と述べた。

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