[アブダビ 29日 ロイター] - ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は29日、アラブ首長国連邦(UAE)沖で今月、石油タンカーが攻撃を受けた問題について「ほぼ確実にイランの機雷によるものだ」との見方を示した。
UAE沖では今月、サウジアラビアの石油タンカー2隻を含む4隻が妨害行為を受けたが、UAEは攻撃元を特定していない。
ボルトン補佐官はアブダビで記者団に「ほぼ確実にイランの機雷によるものであることは明らかだと思う」と発言。調査には米国も参加しているが、具体的な点についてはコメントを控えた。
サウジはイランが攻撃を指示したと非難。イランは関与を否定している。ファルス通信によると、イラン外務省の報道官はボルトン氏の発言を「ばかげた主張」だとして否定した。
タンカー攻撃の2日後にはサウジのパイプライン施設がドローンによる攻撃を受けた。その後、イラクの首都バグダッドの旧米軍管理区域「グリーンゾーン」にロケット弾を撃ち込まれる事件も発生したが、ボルトン補佐官は3つの事件には関連があるとの認識を示した。
ボルトン補佐官によると、サウジの紅海沿岸の港ヤンブーでも攻撃未遂があった。サウジ当局者のコメントはとれていない。
ボルトン氏は「こうした事件をすべて非常に深刻に受け止めている」と発言。「こうした攻撃は残念ながら、我々が入手していた非常に深刻な脅威の情報と一致している。こうしたこともあり、この地域の我々の抑止力を強化した」と述べた。
さらに「賢明で責任ある」アプローチを目指していると発言。「この種の活動は米国から非常に強い反応を招くリスクがあるという点をイランとその代理組織にはっきりさせることが重要だ」と述べた。
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