[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は、銀行セクターを巡る懸念が米連邦準備理事会(FRB)による今週の利上げ決定を困難なものにしたと認めた上で、FRBの最も重要役割はインフレ率の低下に焦点を当て続けることだと述べた。
ナショナル・パブリック・ラジオとの24日のインタビューで、銀行セクターがストレス下にあるにもかかわらず、今週利上げが決定されたことについて「多くの議論があったが、簡単な決定ではなかった」と指摘。一方で「われわれはインフレを抑制し、目標に回帰させなければならない」とした。
FRBは21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ4.75─5.00%とした。決定は全会一致。ただ、米銀2行の経営破綻を受け金融市場が混乱する中、利上げが近く一時停止される可能性があることを示唆した。
ボスティック総裁は、FOMC前の週末に事態が悪化しなかったため利上げに前向きになったほか、この危機に対応できるという確信を得たと言及。また現時点では基本的にリセッション(景気後退)に陥ることは全く想定していないとした。
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