[ワシントン 4日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は4日、中立金利に近付いていることを踏まえ、追加利上げは必要ないとの見解を示した。
ブラード総裁は講演原稿で「現在の政策は数年前に比べ中立水準に近い」とし、「インフレ率が目標を下回っていることを踏まえ、インフレに下押し圧力をかける追加利上げは必要ではない」と語った。
インフレは依然として低水準にとどまっているものの、年内に幾分上昇するとの見通しを示した。
第1・四半期の米経済成長は不安定な動向になったようにみえるとし、金融市場に漂う米通商政策をめぐる不透明性や情報技術(IT)企業に対する規制強化の可能性などが足かせの可能性と指摘した。
逆イールドについては、これまで示してきた懸念を幾分和らげ、「名目イールドカーブが来年いずれかの時点で逆転する可能性はあるが、10年債利回りはこのところ米連邦準備理事会(FRB)の利上げに遅れを取らない水準まで上昇した」と指摘した。
ブラード総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持っていない。