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アングル:FRB議長、9月利上げで手の内明かさず 市場では様々な見方

[ワシントン 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は26─27日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2カ月連続で0.75%ポイント引き上げた。パウエル議長は、3月の引き締め開始後初めて、次の利上げ幅に関するガイダンスを示さなかった。

 FRBは26─27日のFOMCで政策金利のFF金利の誘導目標を2カ月連続で0.75%ポイント引き上げた。パウエル議長は、3月の引き締め開始後初めて、次の利上げ幅に関するガイダンスを示さなかった。写真は27日、ワシントンで会見する同議長(2022年 ロイター/Elizabeth Frantz)

ガイダンスがなかったことについて、アナリストの間では、近いうちに利上げのペースを落とす可能性を示唆するという見方や、全く逆の見方も出た。

FRBの次の措置を巡る議論が白熱する中、パウエル議長はFOMC後の会見で、その問いに対する答えを自身を含むFOMCメンバーも持ち合わせていないことを示唆した。

「次回の会合でも異例の大幅利上げが適切かも知れないが、それは今からその時までに得られるデータに左右される」と述べ、9月の次回会合までに2カ月分のデータが得られると指摘した。その中には雇用統計、そしてこの局面で特に重みを増している物価統計が含まれる。

もう一つ重要なのは「ジャクソンホール会合」だ。毎年8月下旬にワイオミング州ジャクソンホールで開催され、世界の中央銀行総裁らが登壇する。パウエル氏はこれまで、この会合で金融政策の見通しについて最新の見解を披露してきた。

パウエル氏は会見で「引き続き会合ごとに意思決定を行い、われわれの考えをできる限り明確に伝えていく」と説明した。

<物価抑制「やらねばならぬ」>

ガイダンスは示さなかったが、いくつかのヒントは示した。インフレ率をFRBの目標である2%に戻すことは「やらねばならぬ(must do)」こととし、その結果、非常に強い労働市場や経済成長が多少鈍化することが想定されるが、物価上昇を抑えるために必要な部分だと力説した。

6月のFOMC後に発表された政策金利の見通し(ドットチャート)では年末までに3.4%に上昇するとされていた。パウエル氏はそれを、現在の検討上「最良の指針」としつつ、それ以降インフレ率がさらに上昇する一方で経済活動は弱くなっているとも指摘した。しかし今回は、自身の景気認識を次の利上げ幅に関するガイダンスに結び付けることはなかった。

ジェフリーズのエコノミスト、アネタ・マルコフスカ氏は、パウエル氏の記者会見がこれまでとは「非常に異なるトーン」で、どちらかというと「リラックスしてバランスのとれた」様子だったと指摘。「9月は0.5%利上げ」がパウエル氏の基調シナリオとみている。

同氏は、今回の引き上げで政策金利は2.25─2.50%となり、6月のドットチャートで描かれたペースを逸脱しないよう、より小さな動きに切り替える必要があるとの見方を示した。

一方、パイパー・サンドラーのロベルト・ペルリ氏は、FRBがタカ派であることに変わりなく、パウエル氏は9月に0.75%ポイント利上げの可能性をかなり残しているとみる。

「『異例の大幅(利上げ)』は0.75%ポイントを意味する可能性が高い」とし「パウエル氏は今後の利上げについてガイダンスは示さなかったが、利上げを早晩停止することを示唆したわけではない」と述べた。

しかし金融市場は利上げ打ち止めを意識し、FF金利先物は来年半ばまでに利下げが始まる可能性も織り込み始めた。

「パウエル氏は手の内を明かさないようにした」と言うシリコンバレー銀行のポートフォリオマネジャー、エリック・ソウザ氏は、9月は物価上昇の状況次第で0.50%ポイントか0.75%ポイントの利上げを予想している。

(Ann Saphir記者)

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