[27日 ロイター] - 経済学者らは27日にオンライン形式で開かれた米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で、先進国が新型コロナウイルス感染拡大を受け導入した大規模な財政刺激政策で景気回復は加速したものの、新興国に対する恩恵は少なく、継続されれば悪影響が及ぶとする報告書を発表した。
報告書を作成したのはカリフォルニア大学バークレー校のピエール・オリヴィエ・グランシャ教授ら。「先進国の財政刺激策が継続されれば、世界的な金利上昇と物価上昇につながる」と警告した。
その上で、先進国が早期に金融政策を引き締めれば、新興国に極めて大きな悪影響が及ぶと指摘。「世界的なポリシーミックスは、財政支援策から慎重なマクロプルーデンス金融・財政政策にシフトする必要がある」とした。
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