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FRB正副議長指名公聴会、引き締め政策の詳細と気候変動が焦点

[ワシントン 10日 ロイター] - 今週は米上院銀行委員会で、11日に連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の再指名に関して、13日にはブレイナードFRB理事の副議長指名に関して公聴会が開かれる。

 今週は米上院銀行委員会で、11日に連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の再指名に関して、13日にはブレイナードFRB理事(写真左)の副議長指名に関して公聴会が開かれる。シカゴで2019年6月撮影(2022年 ロイター/Ann Saphir)

いずれもFRBが既に表明している引き締め政策の新たな詳しい手掛かりが提示される可能性がある。それだけでなく、気候変動や人種差別問題の対応でFRBがどのような役割を果たすべきかの幅広い議論を喚起するきっかけになるだろう。

FRBが10日公表したパウエル氏の証言テキストによると、同氏は「物価高の定着を防ぐために」あらゆる適切な政策手段を行使すると約束する見通し。テキストでは、米景気回復の強さが持続的な需給の不均衡と供給制約を生み出して物価を押し上げており、特に生活必需品の値上がりへの対応力が弱い人々に打撃を与えているとの認識が示されている。

インフレはバイデン大統領にとって政治的なマイナス要素となりつつある。物価上昇によって多くの労働者はせっかく上がった賃金が実質的に目減りしてしまうためだ。野党・共和党は、バイデン氏が推進する野心的な歳出拡大がインフレの原因だと批判。与党・民主党も経済の再開が円滑に進んでいないのは明らかだと認めている。

FRBは昨年12月、物価上昇に対応して想定より早く引き締めに動く方針を打ち出した。その後に新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株が広がったものの、エコノミストの間ではFRBがタカ派姿勢を緩めることはないとの見方を強めている。これは、12日に発表される昨年12月の米消費者物価指数(CPI)が前年比上昇率で7%前後と、1970年代終盤から80年代序盤にかけての高インフレ時代以来目にしてこなかった伸びになると予想されている影響も大きい。

オックスフォード・エコノミクスのエコノミストチームは最近、「FRBがさらなる物価上昇を許容しない姿勢は強まり続けており、現在はオミクロン株に起因する下振れリスクへの懸念を圧倒している」と記した。

<変化のシグナル>

パウエル氏は共和党、ブレイナード氏は民主党だが、2人とも議会との関係は総じて良好で、新型コロナ危機では協力して大規模緩和を実施し、足元で物価が跳ね上がると、緩和の出口戦略を取りまとめる上でも足並みをそろえている。

バイデン氏がパウエル氏の議長再任とブレイナード氏の副議長昇格を決めたのも、米経済がパンデミックからの全面的な回復を果たす上で重要局面に差し掛かっている今、政策の継続性と超党派な支援が得られる2人のキャラクターを重視したことも一因だ。

ただバイデン氏の人事には変化のシグナルも込められている。ブレイナード氏は、気候変動が金融機関や株価、その他のさまざまな経済事象に及ぼす影響をFRBが分析し、最終的に対処していく必要があるとずっと声高に主張してきた人物で、副議長になればそうした面の発言権がさらに強まることになる。

バイデン氏がなお空席となっている金融監督担当副議長をはじめとするFRB理事ポストを埋めるために今後行う指名人事も、気候変動や格差などの問題でFRBがより重要な役割を果たすような形にしていくだろう。

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