March 10, 2019 / 10:52 PM / 10 days ago

米FRB議長「目先に政策変更の必要ない」、市場との対話見直し模索

[パロアルト 8日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は8日、金融政策を直ちに変更しなければならないような問題は米経済に見当たらないとの考えを示した。スタンフォード大学での講演原稿で明らかになった。

議長は、経済的リスクを示す「相反する流れ」があるものの、FRBに金利政策スタンスの変更を迫るほど深刻な警告を発するものはないと指摘。「目先に即座の政策対応を必要とするものがなく、とりわけインフレ圧力が抑制されていることを踏まえ、連邦公開市場委員会(FOMC)は忍耐強く、様子を見極めるアプローチを採用した」と説明した。

幅広い内容にわたる講演の中で、議長は、FRBが年内にバランスシートの縮小を停止する計画を巡る議論が「順調に進んでいる」とし、計画の詳細について近く明らかにすると表明。FRBは債券ポートフォリオを安定化させる中で金融市場にショックを与えないよう慎重になる必要があるとした。

パウエル議長のこうした発言からは、FRBが投資家にショックを与えないよう努める姿勢を示し、金融市場を安心させようとする意図がうかがえる。

議長は、FRBのバランスシート縮小停止にあたり、「市場の不要な混乱とFRBの2つの責務(雇用最大化と物価安定)に対するリスクを最小限にとどめるため、透明性と予見可能性を重視する」と強調した。

今月19─20日のFOMCの前のFRB当局者の発言としては、今回のパウエル議長の講演が最後となる。

講演前に発表された2月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に下回るとともに、2017年9月以来の小幅な伸びにとどまった。統計をきっかけに米経済の失速懸念が強まる可能性がある。

FRBは1月のFOMCで、米経済の見通しを巡る不確実性の高まりを指摘し、年内の一段の利上げに忍耐強く臨む姿勢を表明。2015年に開始した利上げサイクルが終了した可能性があることを示す最も明白なメッセージを発した。

市場は、利上げの再開時期の手掛かりを得ようと、FRBが3月のFOMC後に発表する四半期ごとの政策金利見通しに注目する可能性がある。

ただ、パウエル議長は8日の講演で、過去には市場が金利見通しを政策公約だと誤解することがあったとして、見通しを深読みすることに対して警告を発するとともに、FRBの当局者らによる小規模なパネルに市場とのより良い対話方法を検討するよう要請したことを明らかにした。

政策の見直しにおいて、フォワードガイダンスと債券買い入れの効果を検討する考えを示した。

昨年12月のFOMCで示されたFRBの金利見通しでは2019年に2回の利上げが想定されていたが、市場は現在、19年中の利上げを見込んでいない。

パウエル議長はまた、FRBと他国の中央銀行がまん延する低インフレへの対策でより良い方法を見つける必要があると指摘。FRBが今年、選択肢を見直す中で、インフレ率を押し上げて過去の低インフレを埋め合わせる戦略に真剣に注目を払うべきだとした。

一方、FRBの現行のアプローチを根本的に変えることは、インフレと戦うというFRBの責務への信頼を意図せず損なう恐れがあるため、その「ハードルは高い」との考えを示した。

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