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FRB議長、緩和維持強調 景気回復「まばらで完全とは程遠い」

[ワシントン 23日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は23日、国内の景気回復は依然として「まばらで完全とは程遠い」状態にあり、FRBが完全雇用の復帰に向け導入した政策の変更を検討するまでには「しばらく時間がかかる」という認識を示した。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は23日、国内の景気回復は依然として「まばらで完全とは程遠い」状態にあり、政策の変更を検討するまでには「しばらく時間がかかる」と述べた。写真は昨年12月、ワシントンで撮影(2021年 ロイター/Susan Walsh/Pool via REUTERS/File Photo)

FRBの政策支援がインフレ高進や危険な資産バブルを招くとは考えにくいとし、景気支援の継続がなお必要と強調した。また、現在確認されている市場の動きについては、新型コロナウイルスワクチンが奏功するとの期待や消費支出拡大見通しなど、景気回復への期待を反映していると指摘した。

上院銀行委員会で開かれた経済状況に関する公聴会で、利下げや月額1200億ドルの国債買い取りは「金融情勢を大幅に緩和し、経済に実質的な支援を提供している」と発言。同時に「経済は雇用や物価目標にまだ遠く及ばず、実質的な一段の進展が達成されるまで時間がかかりそうだ」と表明した。

金利は当面低水準にとどまると再表明。「金融政策は緩和的で、緩和的であり続ける必要がある」とし、FRBが何らかの変更を決定する際は「慎重かつ忍耐強く」対応し、十分に事前に通告すると語った。

債券購入については「FRBが目標の達成に向け一段の進展を遂げるまで少なくとも現在のペース」を維持すると確認した上で、「実際のところは進展していない」と述べた。

また、国内の公衆衛生危機は改善しており、「進行中のワクチン接種が年内に一段と正常な状態に戻るという希望をもたらす」一方、「経済の行方は引き続きウイルスの動向や感染予防対策に大きく依存している」と話した。

ワクチン展開に伴い、新型コロナ禍からの景気回復に弾みが付けば、今年の米経済成長率が6%のレンジに至る可能性があると予想した。米国内総生産(GDP)が今年上期中に、コロナ禍以前の水準に回復する可能性があるとも指摘した。

一部共和党議員は、FRBの資産購入、ワクチン接種の進展を受けた景気回復、政府の大規模な追加景気対策の相乗効果で資産価格が持続不能な水準まで押し上げられ、インフレが高進するのではないかと懸念を表明。パウエル議長はこれに対し 現時点では引き続き景気回復に主眼を置く必要があるとし、完全雇用を回復するには当面、FRBの支援が必要になると述べた。

パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は「パウエル議長は景気回復が必ずしも利上げにつながるわけではないと市場に伝えたいのではないか」と指摘。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのチーフ投資ストラテジスト、マイケル・アローン氏は「景気回復が進展する一方、労働市場の回復やインフレ率が懸念される水準に到達するまでの道のりは依然長い」との認識が示されたとし、「金融政策が近く変更されるとは予想していない」と述べた。

パウエル議長は24日、下院金融サービス委員会で行われる公聴会で証言する。

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