November 28, 2018 / 5:36 PM / 17 days ago

米FRB議長、利上げ終了前倒し示唆か 中立金利「やや下回る」

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は28日、政策金利は中立金利を「若干下回る」水準にあるとの認識を示した。

 11月28日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、政策金利が中立金利を「若干下回る」水準にあるとの認識を示した(2018年 ロイター/CARLO ALLEGRI)

2カ月足らず前には、中立水準にはおそらく「程遠い」との見方を示しており、利上げ終了時期が早まった可能性を示唆したもようだ。ニューヨークで講演した。

政策金利は足元2─2.25%。中立金利は9月時点での推計レンジが2.5─3.5%。

トランプ大統領は前日、FRBが利上げや他の政策により国内経済に打撃を与えていると主張し、パウエル議長を改めて批判。ワシントン・ポストのインタビューで「これまでのところ、(FRB議長に)パウエル氏を選んだことを少しも喜んでいない。少しもだ」と述べた。パウエル議長が、表現をハト派にシフトさせたとの見方も出ている。

パウエル議長は、物価安定と最大雇用のFRBの二大責務の達成に「近い」と述べ、米経済見通しには「多くの好材料」が存在するとの見解を示した。FRBは「底堅い」成長が続き、低失業のほかインフレが目標の2%近辺と見通す中でも、経済指標を「非常に」注視していると説明した。

ブルーダーマン・アセットマネジメント(ニューヨーク)のオリバー・パーシュ氏は今回の講演について、「従来の金利見通しがおそらく積極的過ぎたと認めつつ、利上げペースの減速に含みを残した。そういう意味で、議長はまさに市場やトランプ大統領が欲しがっていたものを与えた格好だ」と指摘する。

講演を受けて、株式市場や金利先物が急上昇した。

フェデラルファンド(FF)先物の2020年1月物が示す、19年末時点の金利水準は2.7%。今月の早い段階には2.95%だったことから、投資家らの利上げ予想回数が1回分減ったことになる。

パウエル議長は「状況はしばしば、最も慎重な予想からも大きくかけ離れることがある」とし、「FRBの段階的なペースでの利上げはリスクを均衡させるという役割を果たしている」と語った。段階的な利上げによって経済の順調な軌道の維持とリスクの均衡を目指していると述べた。

FRBはこの日、金融システムに関する初のリポート「金融安定報告」を発表した。米国では資産価格が「上昇した」状況にあり、企業の信用の質は「劣化」している可能性があると指摘。また通商を巡る緊張の高まり、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る波乱、中国のほか新興国市場を巡る問題が、米国の金融システムを揺るがす要因になる恐れがあるとの見解を示した。

報告は、金融システムが想定外の衝撃に対し十分な緩衝力を備えているとも指摘した。

パウエル議長は、ハイリスクとされる企業向け融資が高水準の場合、景気減速を加速させる恐れがあるとの懸念も示した。ただ、全体的な金融安定を巡る脆弱性は控えめな水準と指摘した。株式相場が危険なほど行き過ぎているとFRBはみていないとも説明した。

このところの金融市場の変動を受け、中立的な金融政策や最大雇用に関するFRBの見通しが変わるのかについて、パウエル議長は言及するのは時期尚早だと質疑応答で述べた。

*内容を追加しました。

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