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クオールズ米FRB副議長、ボルカー・ルール見直しを主張

 4月17日、米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長(金融規制担当・写真)は下院金融サービス委員会で証言し、2007─09年の金融危機後に導入された金融規制などを緩和する必要性があると主張した。写真は2月にワシントンで撮影(2018年 ロイター/Aaron Bernstein)

[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長(金融規制担当)は17日に下院金融サービス委員会で証言し、2007─09年の金融危機後に導入された金融規制などを緩和する必要性があると主張した。

金融機関の自己勘定取引を規制する「ボルカー・ルール」の簡素化について説明したほか、低所得地域への融資を促す「地域再投資法(CRA)」の見直しも提案した。

ボルカー・ルールの修正について、委員会の民主党メンバーは、議会で成立した法律を修正することは規制当局の役割ではないと冷ややかな反応を見せた。

クオールズ氏はこれに対し、同法は効率的に執行されていないと主張し、「規制当局者としてボルカー・ルールを修正することはできないが、順守に伴う負担を軽減するため簡素化することはできる」との考えを示した。

クオールズ氏は、金融システムの安全性向上につながった危機後の重要な改革を維持する必要性を強調する一方、CRAのように新たなリスクをもたらすことなく簡略化できるものもあると主張した。

CRAは、低所得地域に対し住宅ローンなどの融資を促す目的で1977年に成立したが、銀行関係者は時代遅れで手続きが煩雑だと指摘する。

委員会の民主党メンバーはCRAの見直しについて、低所得地域やマイノリティーに対する差別的な融資につながる恐れがあるとの懸念を示した。

これに対しクオールズ氏は、当局が検討している見直しは低中所得地域にとってマイナスではなくプラスになると主張。CRAが型にはまったものになっていることを問題視し、「自動操縦モード」を解除したいと述べた。

クオールズ氏は19日に上院銀行委員会でも証言する。

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