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米ストレステスト、全23行がクリア 自社株買い・配当制限解除へ

6月24日、米連邦準備理事会(FRB)は大手金融機関を対象に実施したストレステスト(健全性審査)の結果を公表した。銀行が十分な資本を保有していることが判明したため、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)を受け導入した自社株買いと配当金支払いの制限を30日付で解除する。写真は2019年3月、ワシントンのFRB (2021年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は24日、大手金融機関を対象に実施したストレステスト(健全性審査)の結果を公表した。銀行が十分な資本を保有していることが判明したため、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)を受け導入した自社株買いと配当金支払いの制限を30日付で解除する。

今回のストレステストで、最も厳しいシナリオの下、大手金融機関23社が被る損失は合計4740億ドルになると試算。こうした厳しい状況下でも、大手金融機関はFRBが要請する水準の倍以上の資本金を維持できることが分かった。この結果、FRBはパンデミックの初期に導入した自社株買いと配当金支払いの制限を解除する。

FRBは金融機関に対し、配当金支払いや資本計画などを発表するのは28日米東部時間午後4時半まで待つよう要請。アナリストは、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ(BofA)、ゴールドマン・サックスなどの金融機関が向こう4四半期にわたり合計1000億ドルを超える配当金を支払えるようになると予想している。

今回のストレステストでは、失業率が10.75%に上昇し、株式市場の価値が半減、商業用不動産の大幅な損失が主な要因となり経済成長率がマイナス4%になるという厳しい状況を想定。こうした状況下でも金融機関の全般的な自己資本比率は10.6%までしか低下せず、規定の最低水準の倍以上を維持できることが判明した。

試算された自己資本比率が最低だったのはHSBCの米事業の7.3%、最高だったのはドイツ銀行の米事業の23.2%だった。

FRBのクオールズ副議長(金融規制担当)は声明で「FRBはこれまでの1年間に、それぞれ異なるシナリオの下で3回のストレステストを実施したが、これら全てで銀行システムが現在進行中の回復を力強く支援できる状態にあることが確認された」とした。

この発表を受け、銀行株は時間外取引でほとんど反応しなかった。ジャニー・モンゴメリー・スコットのリサーチディレクター、クリストファー・マリナック氏は、予想通りの結果だったとし「1年前、FRBは不確実性の拡大を目の当たりにし、銀行に十分な注意を払うよう求めた。今こそ、余剰資本を放出し、銀行を新常態に戻すときだ」と述べた。

また、業界団体である金融サービス・フォーラムのケビン・フロマー代表は、ストレステストの結果を歓迎し「余剰資本の合理的な還元は、力強く広範な回復を図る中で経済を支える」と語った。

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