[サンフランシスコ 10日 ロイター] - イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が下院金融委員会で行った半期に一度の証言では、超過準備への付利について共和・民主両党から批判が集中した。
下院金融委のジェブ・ヘンサーリング委員長(共和)は銀行への「補助金」に当たると指摘。同委で民主党トップのマキシン・ ウォーターズ議員も「銀行への支払い」に大きく依存することなく金利を引き上げる方策を見い出すよう要請した。
FRBは約10年ぶりの利上げを決めた昨年12月、超過準備金利も0.5%に引き上げている。
これに対しイエレン議長は、超過準備への付利は金融政策の運営上「不可欠」と指摘。FRBが巨額のポートフォリオ保有で得る利子収入は、超過準備金利として銀行に支払う額をはるかに上回っており、2015年の国庫納付額は1000億ドル近くに達したと説明した。
また超過準備への付利を行なう能力がFRBになければ、「かなり性急にバランスシートの大幅縮小を迫られ、そうなれば経済に悪影響を及ぼす」と指摘。超過準備金利を引き上げる能力を持つことにより、FRBは4兆5000億ドルのバランスシートを維持しつつ、金融政策を引き締めることができるとした。