[メキシコ市 26日 ロイター] - 米国はメキシコに対し、国境地帯にある移民収容仮設キャンプを撤去するよう要請した。安全保障上のリスクになる恐れがあり、犯罪組織を呼び込む可能性もあるためという。事情に詳しい関係者が明らかにした。
メキシコとの国境から米国に不法入国する移民の急増を巡り米国内で批判の声が強まる中、バイデン米政権はメキシコに移民を押しとどめる対策を求めてきた。
政府当局者や移民擁護団体によると、移民収容キャンプの中でもテキサス州と国境を接するメキシコのレイノサにあるキャンプは少なくとも2500人を収容する大型キャンプで、非衛生的な環境にあり、薬物密売組織のメンバーが困窮している移民を構成員として取り込むために訪れてくるという。
カリフォルニア州と国境を接するティフアナにも同様の規模の大型キャンプがあるという。
関係者らによると、米政府は数週間前からキャンプの撤去をメキシコに求めてきた。収容人数があまりにも多く、一斉に国境に向けて移動した場合に治安を脅かしかねないとの懸念があるという。
米国務省とホワイトハウスはコメントを控え、米国土安全保障省とメキシコ外務省はコメントの求めに応じていない。
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